36PM175|第36回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「174」、「175」、「176」に答えよ。 K 保育園に勤務する管理栄養士である。 保育園児は、2 歳10 か月、女児。0 歳9 か月のときに、小児クリニックで大豆アレルギーと診断された。2 歳0 か月のとき、自宅でアナフィラキシーを起こし、救急搬送されたことがある。 医師が記載した「保育所におけるアレルギー疾患生活管理指導表」をもとに、大豆・大豆製品を完全除去した給食を提供している。エピペン®を保育園に預けている。 身長90 cm、体重13 kg、成長の遅滞はみられない。父、母、兄(5 歳)と暮らしている。 毎月1 回行われる女児の保護者との献立確認の席で、女児が最近、兄の食べる市販のチョコレート菓子を口にしていることを保護者が相談した。「湿疹も出ています。ダメと注意すると、もっと食べたがって、どうしたらよいか困っています。」と訴えた。これに対する管理栄養士の発言である。最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
大豆アレルギー児の保護者からの相談(兄の菓子を食べて湿疹が出る、注意すると余計に食べたがる)に対する、管理栄養士としての適切な対応を選ぶ問題です。
解説
栄養カウンセリングでは、まず相手の気持ちに共感し、受け止めた上で、実行可能な具体的行動を提案することが基本です。
2歳の女児が兄の食べるお菓子を欲しがるのは自然なことです。保護者の困りごとに共感を示しつつ、「原材料表示を確認する」という、保護者が自分でできる具体的な行動を提案することで、大豆が含まれない菓子なら女児も一緒に食べられる、という解決の道筋を示せます。
チョコレート菓子がすべて大豆を含むわけではなく(乳化剤として大豆レシチンが使われることが多いものの、製品によります)、湿疹の原因と断定することもできません。まず表示を確認する姿勢を促すことが適切です。
選択肢の確認
1.チョコレート菓子が湿疹の原因ですね。お兄ちゃんが食べるのをやめさせましょう。
適切でない。湿疹の原因を断定しており、また兄に一方的に我慢を強いる対応は家族の負担が大きく、現実的な解決になりません。
2.お兄ちゃんが食べているのを見たら、食べたくなりますよね。お菓子の原材料表示を確認してみてください。
最も適切。女児の気持ちと保護者の困りごとに共感した上で、原材料表示の確認という保護者が実行できる具体的な行動を提案しており、カウンセリングの基本に沿った対応です。
3.お話も上手になってきたので、保育園で、お子さんに食物アレルギーについて話してみます。
適切でない。2歳10か月の子どもに食物アレルギーを理解させて自制を求めるのは発達段階から困難であり、家庭での問題の解決にもつながりにくい対応です。
4.ご家庭でのおやつについては、保育園ではお答えできません。
適切でない。保護者の相談を突き放す対応であり、信頼関係を損ないます。保育園の管理栄養士は、家庭での食物アレルギー対応についても支援する役割があります。
覚えるポイント
- カウンセリングは共感的理解を示した上で、実行可能な具体策を提案する
- 原因の断定や、家族への一方的な禁止・我慢の強要は不適切
- 相談を断る・突き放す対応は信頼関係を損なうため常に不適切