37PM172|第37回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「171」、「172」、「173」に答えよ。 K 産科・小児科クリニックの管理栄養士である。 相談者は、1 歳1 か月の女児とその母親。女児は、第一子、在胎40 週、出生時体重は2,850 g。1 か月健診、4 か月健診、いずれも成長・発達は順調で、同クリニックで1 歳児健診を受けることとなった。 1 歳児健診の問診票に、1 日3 回離乳食を食べているが、子どもの気になる様子として、「偏食」、「肉や魚を食べない」と記載されていた。1 歳児健診の身長73 cm、体重9.0 kg、歯は上下合わせて前歯4 本が生えていた。 個別相談の際、母親は、「市販の鮭フレークを混ぜたごはんは食べるので、鮭は好きかもしれないと思ったのですが、一口大の焼き鮭は食べられませんでした。」と話した。母親が続けて話した女児の焼き鮭の食べ方である。 最も適切なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
離乳後期段階の咀嚼機能にとどまる児が、一口大の焼き鮭を食べられない場合に、どのような食べ方(様子)になるかを推測する事例問題です。
解説
前問のとおり、この女児の摂食機能は離乳後期の段階で、飯粒も潰しきれずに飲み込んでいる状態です。焼き鮭は加熱により身がかたく、パサパサして水分が少ないため、咀嚼機能が十分でない児には処理が難しい食品です。
鮭フレークを混ぜたごはんは食べられることから、鮭の味自体は嫌いではありません。つまり「嫌がって食べない(好き嫌い)」のではなく、「噛みつぶして飲み込める形にまとめられない(機能の問題)」と考えられます。
噛んでもつぶれず、唾液と混ざって飲み込みやすい食塊(まとまり)にならないため、飲み込めずに口の中でいつまでも「もぐもぐ」し続ける様子が、この児の状態に合致します。この理解が、ほぐす・とろみをつける・水分を加えるなど、食べやすい調理の提案につながります。
選択肢の確認
1.口に入れることを嫌がります。
最も適切とはいえない。鮭フレーク入りのごはんは食べており、鮭の味を嫌がっているわけではないため、口に入れること自体を拒否する様子とは考えにくいです。
2.口に入れるとすぐに吐き出します。
最も適切とはいえない。すぐに吐き出すのは味や食感を受け付けない拒否反応です。鮭の味は受け入れているため、この様子とは合いません。
3.噛み潰さずに飲み込もうとして、おぇっとして吐き出します。
最も適切とはいえない。この児は噛む動き(顎を左右に動かす動き)がみられており、丸のみしようとするのではなく、噛もうとしても処理できない状態と考えられます。
4.口の中で、もぐもぐしたままでいます。
最も適切である。かたくパサつく焼き鮭は、咀嚼機能が離乳後期段階の児には噛みつぶして食塊にまとめることができず、飲み込めないまま口の中でもぐもぐし続ける様子が状態に合致します。
覚えるポイント
- 「食べない」原因は嗜好の問題か、咀嚼・嚥下機能の問題かを見極める
- かたい・パサつく食品は、咀嚼機能が未熟な児では食塊にまとめられず飲み込めない
- 対応は、ほぐす・水分やとろみを加えるなど、発達段階に合った食形態にすること