37PM186|第37回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「185」、「186」に答えよ。 K 保育園に勤務する管理栄養士である。園内で食事を作り提供している。3 ~5歳児の昼食で、野菜の残菜が目立った。そこで、園として食育を実施することにした。 保護者向けの食育だよりを発行することにした。子どもの野菜を食べるセルフ・エフィカシーを高める方法として、保護者に行ってほしい内容である。 最も適当なのはどれか。1 つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
子どもの「野菜を食べるセルフ・エフィカシー(自己効力感)」を高める方法を選ぶ問題です。自己効力感を高める4つの情報源を理解しているかが問われます。
解説
セルフ・エフィカシーとは、「自分にもできそうだ」という自信のことです。バンデューラによれば、次の4つの情報源で高まります。
1つ目は自己の成功体験(実際にできた経験)。2つ目は代理的経験(モデリング:他人がしているのを見て、自分にもできそうと思う)。3つ目は言語的説得(あなたならできると励まされる)。4つ目は生理的・情動的状態(気分がよい、緊張がほぐれるなど)。
保護者が子どもの前でおいしそうに野菜を食べる姿を見せることは、子どもにとって身近なモデルの観察(代理的経験・モデリング)となり、「野菜はおいしそう、自分も食べられそう」という自己効力感を高めます。
選択肢の確認
1.野菜が入っているか分からないようにして、料理を提供すること
最も適当とはいえない。子どもが野菜を食べたと自覚できないため、成功体験にならず、自己効力感は高まりません。
2.野菜の常備菜をいつも冷蔵庫に置いておくこと
最も適当とはいえない。食物へのアクセスを高める環境づくりではありますが、「自分にも食べられそう」という自信を高める働きかけではありません。
3.野菜を食べることによる健康のメリットを伝えること
最も適当とはいえない。結果期待(食べるとよいことがあるという知識)を高める方法であり、セルフ・エフィカシーを高める方法とは区別されます。
4.野菜を残すと作ってくれた農家の人が悲しむと伝えること
最も適当とはいえない。罪悪感に訴える働きかけであり、自己効力感を高めるどころか、食事が負担になる恐れがあります。
5.子どもの前で保護者がおいしそうに野菜を食べること
最も適当である。身近な保護者がおいしそうに食べる姿を見せることはモデリング(代理的経験)であり、子どもの「自分も食べられそう」というセルフ・エフィカシーを高めます。
覚えるポイント
- セルフ・エフィカシーの4つの情報源:成功体験、代理的経験(モデリング)、言語的説得、生理的・情動的状態。
- 身近な人がおいしそうに食べる姿を見せるのはモデリングの代表例。
- 「メリットを伝える」は結果期待であり、セルフ・エフィカシーとは区別する。