39PM122第39回 管理栄養士国家試験 過去問

臨床栄養学第39回午後・問111〜136

膵炎の栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

膵炎(急性・慢性)の栄養管理について、正しい記述を選ぶ問題です。急性期の脂質制限や、慢性膵炎の代償期・非代償期の違いがポイントです。

解説

急性膵炎では、経口摂取を始める時期と、経腸栄養を行うかどうかを分けて考えます。激しい上腹部痛が続く間は経口食を開始せず、食事を再開するときは脂質10 g/日以下の低脂肪食から始め、症状や炎症所見をみながら段階的に増やします。

一方、重症例などで経口摂取できない状態が続く場合には、消化管が使える限り早期の経腸栄養が検討されます。したがって、「激しい痛みがある」という情報だけで、成分栄養剤による経腸栄養を一律に選ぶことはできません。

慢性膵炎の非代償期は、膵酵素が減って消化吸収が悪くなり、低栄養になりやすい時期です。そのためたんぱく質やエネルギーは制限せず十分に確保します。脂肪の消化吸収も悪くなるため脂溶性ビタミンが不足しやすく、制限ではなく補給が必要です。二次性糖尿病があってもエネルギーを極端に制限せず確保します。

選択肢の確認

1.急性膵炎で激しい上腹部痛がある場合、成分栄養剤を用いて経腸栄養を行う。
最も適当とはいえない。激しい腹痛がある間は経口食を開始しません。また、経腸栄養の適応・開始時期・投与経路や栄養剤は重症度と消化管の状態から決めるため、痛みがあることだけを根拠に成分栄養剤を選ぶ記述は不適切です。

2.急性膵炎患者の食事開始時は、脂質10 g/日以下とする。
最も適当である。食事再開時は脂質を10 g/日以下に抑えて段階的に増やします。

3.慢性膵炎非代償期では、たんぱく質を0.8 g/kg 標準体重/日に制限する。
最も適当とはいえない。非代償期は低栄養になりやすいため、たんぱく質は制限せず十分に確保します。

4.慢性膵炎非代償期では、脂溶性ビタミンの摂取を制限する。
最も適当とはいえない。脂肪吸収障害で脂溶性ビタミンが不足しやすく、制限ではなく補給が必要です。

5.慢性膵炎非代償期で二次性糖尿病がみられる場合、エネルギー量は20 kcal/kg 標準体重に制限する。
最も適当とはいえない。二次性糖尿病があってもエネルギーは極端に制限せず、十分に確保します。

覚えるポイント

  • 急性膵炎の経口食再開時は、脂質10 g/日以下から段階的に進める
  • 経口食の中止と経腸栄養の適応は別に考え、重症例では早期経腸栄養も検討する
  • 慢性膵炎非代償期は低栄養になりやすく、栄養は制限より確保・補給を優先する

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