39PM134|第39回 管理栄養士国家試験 過去問
臨床栄養学第39回午後・問111〜136
イレウスにより空腸の一部、回腸全体および回盲弁を切除し、空腸と結腸を吻合した。残存小腸は約100cm であった。この患者の病態の経過および栄養管理に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
回腸全体と回盲弁を切除した短腸症候群の患者について、術後の病態経過(3期)と栄養管理を正しく理解しているかが問われています。
解説
小腸を大きく切除すると短腸症候群となり、経過は3期に分けて考えます。
第I期(術直後期)は、腸管麻痺の後に蠕動が回復していく時期で、水分・電解質喪失が大きく、静脈栄養が中心です。
第II期(回復適応期)は、残った腸が適応していく時期で、下痢は徐々に落ち着き、経腸・経口摂取を段階的に進めます。
第III期(安定期)は、腸の適応が完成した時期です。回腸を全て切除しているとビタミンB12の吸収ができないため、注射で補給します。
選択肢の確認
1.第Ⅰ期(術直後期)には、腸蠕動運動の亢進後に腸管麻痺が起こる。
最も適当とはいえない。順序が逆で、術直後はまず腸管麻痺が起こり、その後に蠕動が回復します。
2.第Ⅰ期(術直後期)には、経腸栄養法とする。
最も適当とはいえない。術直後期は水分・電解質喪失が大きく、中心静脈栄養が基本です。
3.第Ⅱ期(回復適応期)には、下痢の回数が増加する。
最も適当とはいえない。回復適応期は腸が適応し、下痢は次第に減少していきます。
4.第Ⅱ期(回復適応期)には、経口摂取を禁忌とする。
最も適当とはいえない。この時期は経口・経腸栄養を少しずつ開始・増量していきます。
5.第Ⅲ期(安定期)には、ビタミンB12を注射により補給する。
最も適当である。回腸切除によりB12を吸収できないため、注射で補います。
覚えるポイント
- 術直後はまず腸管麻痺、次に蠕動回復の順。
- 第I期は静脈栄養中心、その後経口・経腸へ移行。
- 回腸全摘ではビタミンB12を注射で補給する。