39PM199第39回 管理栄養士国家試験 過去問

応用力試験第39回午後・問171〜200

次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。 K 県健康増進課の管理栄養士である。K 県では、全国に比べて、男女ともに脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率が高い。また、K 県では、全国に比べて、男女ともに20 歳以上の野菜摂取量の年齢調整平均値が低く、食塩摂取量の年齢調整平均値が高い。 県内のA 大学は、県の協力のもと、20 歳以上の県民を対象に前向きコホート研究を実施してきた。食塩および野菜の摂取量に関して、高血圧症、脂質異常症、糖尿病の罹患の相対危険を算出したところ、表の結果を得た。統計学的な有意水準は両側5%とする。この解釈として、最も適当なのはどれか。1つ選べ。 表 食塩および野菜の摂取量による各疾患罹患の相対危険(95%信頼区間) 食塩摂取量 野菜摂取量 ≦7g/日※1 ≧350 g/日※1 疾患 相対危険※2(95%信頼区間) 相対危険※3(95%信頼区間) 高血圧症 0.68(0.55~0.85) 0.76(0.62~0.93) 脂質異常症 0.98(0.62~1.56) 0.92(0.62~1.38) 糖尿病 0.89(0.55~1.44) 0.69(0.46~1.04) ※1 食塩摂取量は> 7g/日、野菜摂取量は<350 g/日が基準群 ※2 性、年齢、BMI、喫煙状況、総エネルギー摂取量、野菜摂取量で調整 ※3 性、年齢、BMI、喫煙状況、総エネルギー摂取量、食塩摂取量で調整

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正解: 1

正答

1

この問題のポイント

コホート研究の相対危険と95%信頼区間から、統計学的に有意な関連を読み取る問題です。95%信頼区間が1を含むかどうかで判定します。

解説

相対危険(RR)は、曝露群(食塩7g/日以下、野菜350g/日以上)の罹患リスクが基準群の何倍かを示します。1より小さければリスク低下、1より大きければリスク上昇を意味します。

有意水準5%(両側)での統計学的な有意性は、95%信頼区間が1を含むかどうかで判断します。

  • 信頼区間が1を含まない(上限が1未満、または下限が1超)→ 有意
  • 信頼区間が1を含む → 有意でない

表の値を確認します。

  • 食塩7g/日以下:高血圧症 0.68(0.55〜0.85)→ 1を含まない → 有意に低い
  • 食塩7g/日以下:脂質異常症 0.98(0.62〜1.56)→ 1を含む → 有意でない
  • 食塩7g/日以下:糖尿病 0.89(0.55〜1.44)→ 1を含む → 有意でない
  • 野菜350g/日以上:高血圧症 0.76(0.62〜0.93)→ 1を含まない → 有意に低い
  • 野菜350g/日以上:脂質異常症 0.92(0.62〜1.38)→ 1を含む → 有意でない
  • 野菜350g/日以上:糖尿病 0.69(0.46〜1.04)→ 1を含む → 有意でない

有意なのは、食塩と高血圧症、野菜と高血圧症の2つです。選択肢の中でこれに合致するのは選択肢1です。

ひっかけ注意:糖尿病に対する野菜のRR 0.69は数値としては小さいですが、信頼区間の上限が1.04と1を超えているため有意ではありません。点推定値の大小ではなく信頼区間で判断します。

選択肢の確認

1.食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、高血圧症罹患の相対危険が有意に低い。
最も適当である。相対危険0.68、95%信頼区間0.55〜0.85であり、信頼区間が1を含まないため、有意にリスクが低いといえます。

2.食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。
最も適当とはいえない。相対危険0.98、95%信頼区間0.62〜1.56で、信頼区間が1を含むため有意ではありません。

3.食塩摂取量は、7g/日より多い群に比べて、7g/日以下の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。
最も適当とはいえない。相対危険0.89、95%信頼区間0.55〜1.44で、信頼区間が1を含むため有意ではありません。

4.野菜摂取量は、350 g/日未満の群に比べて、350 g/日以上の群で、脂質異常症罹患の相対危険が有意に低い。
最も適当とはいえない。相対危険0.92、95%信頼区間0.62〜1.38で、信頼区間が1を含むため有意ではありません。

5.野菜摂取量は、350 g/日未満の群に比べて、350 g/日以上の群で、糖尿病罹患の相対危険が有意に低い。
最も適当とはいえない。相対危険0.69、95%信頼区間0.46〜1.04で、信頼区間が1を含む(上限が1を超える)ため有意ではありません。

覚えるポイント

  • 相対危険の有意性は、95%信頼区間が1を含むかどうかで判断する(含まなければ有意)
  • 点推定値が1から離れていても、信頼区間が1をまたげば有意ではない
  • 相対危険が1未満で有意なら「リスクが有意に低い」、1超で有意なら「リスクが有意に高い」

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