39PM200|第39回 管理栄養士国家試験 過去問
次の文を読み「198」、「199」、「200」に答えよ。 K 県健康増進課の管理栄養士である。K 県では、全国に比べて、男女ともに脳血管疾患と虚血性心疾患の年齢調整死亡率が高い。また、K 県では、全国に比べて、男女ともに20 歳以上の野菜摂取量の年齢調整平均値が低く、食塩摂取量の年齢調整平均値が高い。 設問199 の表の結果を踏まえ、K 県民の食事改善に向けたポピュレーションアプローチを実施することになった。具体的内容として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
野菜摂取量の増加と減塩に向けたポピュレーションアプローチとして適切な取組を選ぶ問題です。「県民全体」を対象に、「野菜と減塩の両方」に働きかけられるかがカギです。
解説
ポピュレーションアプローチとは、リスクの高低にかかわらず集団全体に働きかけて、集団全体のリスクを下げる方法です。対象を一部の集団に限定する取組は、ポピュレーションアプローチとして不十分です。
また、設問199の結果では、食塩摂取量の減少と野菜摂取量の増加のいずれも高血圧症罹患リスクの低下と有意に関連していました。したがって、取組の内容は「野菜摂取量の増加」と「減塩」の両方をカバーすることが望まれます。
各選択肢を「対象の広さ(県民全体か)」と「内容(野菜と減塩の両方か)」の2つの軸で評価すると、多くの県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する取組が、両方の条件を満たします。
選択肢の確認
1.K 県内のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、外食店に協力してもらい、野菜の多い料理を販売・提供してもらう。
最も適切とはいえない。県民全体に働きかける食環境整備ではありますが、内容が野菜の摂取のみで、有意な関連が示されたもう一つの要因である減塩への働きかけを欠いています。
2.A 大学の学生を対象とし、減塩のための標語コンテストを実施し、入選作品を広報に掲載する。
最も適切とはいえない。対象がA大学の学生に限られており、県民全体への働きかけになりません。また内容も減塩のみで、野菜摂取への働きかけを欠きます。
3.K 県の県立病院の受診者を対象に、野菜摂取量増加と減塩の重要性が書かれたチラシを配布する。
最も適切とはいえない。内容は野菜と減塩の両方をカバーしていますが、対象が県立病院の受診者に限定されており、集団全体に働きかけるポピュレーションアプローチとはいえません。
4.多くのK 県民が利用する駅構内とバス停に、野菜摂取量増加と減塩の重要性に関するポスターを掲示する。
最も適切である。日常的に多くの県民が利用する場所での掲示により、リスクの高低を問わず県民全体に働きかけることができ、内容も野菜摂取量の増加と減塩の両方をカバーしています。
覚えるポイント
- ポピュレーションアプローチは対象を限定せず集団全体に働きかける方法
- 取組の評価は「対象の広さ」と「エビデンスに対応した内容か」の両面で行う
- 設問の分析結果(食塩と野菜の両方が高血圧と有意に関連)に対応し、両方に働きかける内容を選ぶ