111AM010|第111回 看護師国家試験 過去問
令和元年(2019年)の国民生活基礎調査で次の世帯構造のうち最も少ないのはどれか。
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正解: 2
正答
2.三世代世帯
この問題のポイント
厚生労働省の国民生活基礎調査で、世帯構造別の構成割合を問う統計問題です。令和元年(2019年)は単独世帯と夫婦と未婚の子のみの世帯がそれぞれ3割弱を占め、夫婦のみの世帯が約4分の1で続きます。三世代世帯は約5%で、最も少なくなっています。核家族化・高齢化・未婚化という世帯の変化の方向をつかんでいれば、細かい数値を覚えていなくても正答できます。
解説
国民生活基礎調査の世帯構造の区分
国民生活基礎調査は、厚生労働省が毎年実施する調査です。3年ごとに健康票・介護票・貯蓄票などを加えた大規模調査が行われ、2019年は大規模調査の年でした。世帯構造は次のように区分されます。
- 単独世帯:世帯員が1人だけの世帯
- 核家族世帯:夫婦のみの世帯、夫婦と未婚の子のみの世帯、ひとり親と未婚の子のみの世帯の3つ
- 三世代世帯:世帯主を中心とした直系三世代以上の世帯
- その他の世帯:上記以外の世帯
選択肢3と選択肢4は、いずれも核家族世帯の内訳です。
令和元年(2019年)の構成割合
国民生活基礎調査(2019年)では、全世帯は約5,179万世帯でした。世帯構造別の割合は次のとおりです。
- 単独世帯:28.8%
- 夫婦と未婚の子のみの世帯:28.4%
- 夫婦のみの世帯:24.4%
- ひとり親と未婚の子のみの世帯:7.0%
- その他の世帯:6.3%
- 三世代世帯:5.1%
三世代世帯は、選択肢の4つの中で最も少ないだけでなく、「その他の世帯」を含む6区分全体でも最少です。核家族世帯を合わせると約6割になります。
1位と2位の差はわずかなので、順位の入れ替わりを狙った出題にも注意が必要です。平均世帯人員は減少を続けており、2019年は2.39人でした。
変化の方向と背景
長期的な傾向は次のとおりです。
- 増加:単独世帯と夫婦のみの世帯
- 減少:三世代世帯と夫婦と未婚の子のみの世帯
背景には、未婚化・晩婚化による一人暮らしの増加があります。また、高齢化に伴い、子が独立した後の高齢夫婦世帯や、配偶者と死別した後の高齢単身世帯が増えています。
65歳以上の者のいる世帯は、全世帯の約半数を占めます。その内訳では、かつて(1980年代頃)は三世代世帯が最も多くありました。現在は夫婦のみの世帯が最も多く、単独世帯、親と未婚の子のみの世帯が続きます。三世代世帯は1割程度まで減っています。
看護実践とのつながり
三世代同居の減少は、家族内で介護や育児を分担する力が弱まっていることを意味します。
- 高齢者の支援:老老介護や独居高齢者の見守り、退院支援での介護力のアセスメントが重要になります。地域包括ケアシステムによる支援体制づくりが求められる背景です。
- 子育て世代の支援:祖父母の手助けを得にくく、育児が孤立しやすくなります。地域の子育て支援につなぐ視点が欠かせません。
出題後の状況
令和2年(2020年)の調査は、新型コロナウイルス感染症の影響で中止されました。その後の調査でも、単独世帯の割合は上昇を続け、三世代世帯はさらに減少しています。本問は出題当時の2019年の調査結果に基づいて判断します。
選択肢の確認
1.単独世帯:2019年は28.8%で、6区分のうち最も多い世帯構造です。未婚化・晩婚化による一人暮らしの増加と、配偶者との死別後に一人で暮らす高齢者の増加を背景に、長期的に増え続けています。最も少ないものを問う本問では該当しません。「最も多いのはどれか」と問われた場合に正答となる選択肢です。
2.三世代世帯:正答。2019年は5.1%で、ひとり親と未婚の子のみの世帯(7.0%)や、その他の世帯(6.3%)よりも少なく、6区分の中で最少です。65歳以上の者のいる世帯に限れば、かつては最も多い形態でした。その後、核家族化の進行とともに一貫して減少しています。
3.夫婦のみの世帯:2019年は24.4%で、全世帯の約4分の1を占める3番目に多い世帯構造です。子の独立後の高齢夫婦世帯が増え、割合は上昇傾向にあります。65歳以上の者のいる世帯の中では最も多い形態です。全世帯での順位と、高齢者のいる世帯での順位を混同しないよう注意します。
4.夫婦と未婚の子のみの世帯:2019年は28.4%で、選択肢1とほぼ同じ割合の2番目に多い世帯構造です。かつては最も多い世帯構造でしたが、少子化や未婚化の影響で割合は低下しています。それでも最も少ないという判断には当たりません。
覚えるポイント
- 国民生活基礎調査(2019年)の世帯構造は、多い順に**単独(28.8%)→夫婦と未婚の子のみ(28.4%)→夫婦のみ(24.4%)→ひとり親と未婚の子のみ(7.0%)→その他(6.3%)→三世代(5.1%)**です。
- 増加しているのは単独世帯と夫婦のみの世帯、減少しているのは三世代世帯と夫婦と未婚の子のみの世帯です。
- 核家族世帯は「夫婦のみ」「夫婦と未婚の子のみ」「ひとり親と未婚の子のみ」の3区分で、合計すると約6割です。
- 65歳以上の者のいる世帯は全世帯の約半数です。その中では夫婦のみの世帯が最多で、三世代世帯はかつての最多から1割程度に減っています。
- 平均世帯人員は減少を続け、2019年は2.39人です。
- 国民生活基礎調査は厚生労働省が毎年実施し、3年ごとに大規模調査を行います。2019年は大規模調査の年で、2020年は調査が中止されました。
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