115AM028|第115回 看護師国家試験 過去問
膀胱壁の蓄尿反射を引き起こす刺激はどれか。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.伸 展
この問題のポイント
膀胱の蓄尿反射は、尿の貯留によって生じる機械的刺激に起因する。この反射の発端となるのは、膀胱壁の「伸展」である。尿が蓄積されると壁が引き伸ばされ、その変化を検知する機械受容器が興奮し、排尿中枢へ情報が伝わる。この過程は、正常な排尿機能を理解する上で最も基本的なメカニズムである。
解説
膀胱は平滑筋で構成された伸展性のある袋であり、その壁には「伸展受容器」と呼ばれる機械的刺激感受器が分布している。尿が貯留されると、膀胱が徐々に引き伸ばされ、この「伸展」が受容器を刺激し、骨盤神経を介して仙髄(S2〜S4)の排尿中枢へ求心性インパルスが送られる。この刺激が尿意の発生や排尿反射の出発点となる。蓄尿期には交感神経が優位で、膀胱平滑筋は弛緩し、内尿道括約筋が収縮して漏出を防ぐ。尿量が約300mLを超えると尿意が自覚される。排尿期には副交感神経が優位になり、排尿筋が収縮する。
選択肢の確認
1.圧 迫:外的圧迫は生理的反射の出発点ではない。人為的手段として用いられるが、正常な蓄尿反射の刺激とは言えない。
2.痛 み:痛みは病的状態(例:膀胱炎)で発生する感覚で、正常な蓄尿反射とは無関係。
3.温 度:膀胱壁には温度感受性が存在するが、尿意の発生に寄与する主要な刺激ではない。
4.伸 展:尿の貯留により生じる膀胱壁の物理的変化が、生理的反射の発端となる。正解。
覚えるポイント
「尿をためる」という行為の最初の刺激は、膀胱が「引き伸ばされる」こと。この「伸展」が、尿意や排尿反射を引き起こす「最初の信号」である。看護現場では、残尿の有無や排尿障害の理解にこのメカニズムを活かす。