19PM044第19回 言語聴覚士国家試験 過去問

言語学

ヲ格がガ格と交替することがないのはどれか。( )内に例を示す。 a.タイ(書きたい) b.テクレル(書いてくれる) c.意向形(ウ╱ヨウ)(書こう) d.可能形(書ける) e.テアル(書いてある)

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正解: 3

正答

3

この問題のポイント

日本語では目的語のヲ格が、願望の「~たい」や可能表現などでガ格と交替する場合がある。一方、授受補助動詞「~てくれる」と意向形「~う/よう」は目的語をガ格へ替える構文ではないので、b・cを選ぶ。

解説

「本を読みたい/本が読みたい」のように、願望述語では対象がヲ格とガ格の両方を取り得る。「本を読める/本が読める」の可能形でも同様の交替がみられる。「窓を開けてある/窓が開けてある」は分析や意味に差があるものの、結果状態を表すテアル構文では対象のガ格化が成立する。これに対し「本を書いてくれる」は授受の主体がガ格、書く対象はヲ格であり、「本を書こう」も意志を表すだけで目的語の格枠を変えない。

選択肢の確認

1.a,b:誤り。aのタイではヲ格とガ格の交替が可能だが、bのテクレルでは交替しない。
2.a,e:誤り。aのタイもeのテアルも、対象のヲ格・ガ格に関わる交替を許し得る。
3.b,c:正しい。bのテクレルとcの意向形はいずれも目的語ヲをガへ替える機能をもたない。
4.c,d:誤り。cの意向形は交替しないが、dの可能形では「字を/が書ける」が成立する。
5.d,e:誤り。dの可能形とeのテアルはどちらも対象のガ格化が問題となる構文である。

覚えるポイント

ヲ/ガ交替の代表は願望「たい」と可能「れる」。意向「う」と授受「てくれる」は元の他動詞のヲ格を保つ。

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