24AM036|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
「あめだま(飴玉)」の音声を時間的に逆に再生すると聞こえるのはどれか。
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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
音声の逆再生は、文字列やモーラを単純に後ろから読む操作ではない。各音の時間波形そのものが反転し、母音の定常部、閉鎖、破裂、鼻音への移行などの並びも逆になるため、知覚される音列は「あまでま」に最も近い。
解説
「あ・め・だ・ま」の発話波形を時間反転すると、末尾の母音[a]から先に聞こえ、直前の両唇鼻音[m]の特徴がその後に現れる。さらに、語中の有声歯茎破裂音[d]は、通常の「閉鎖から破裂、母音への移行」という順序が逆になるため、そのまま「だ」として単純に保たれない。連続音声では各分節が前後の音へ移行する調音結合も反転する。このため、文字を逆順にした「まだめあ」ではなく、逆転した音響的手掛かりを日本語音として再知覚した「あまでま」が最も近い。設問は綴りの操作でなく時間波形の操作を問うている。
選択肢の確認
1.「あまだめ」:誤り。末尾側から始まる効果の一部はあるが、中央の時間反転した閉鎖・破裂の知覚順序を適切に表さない。
2.「まだめあ」:誤り。これは概ね文字・モーラを逆順に並べる発想で、各分節内部の波形反転を考慮していない。
3.「までまあ」:誤り。母音と子音の境界の知覚を重ねており、反転波形から得られる最も近い日本語音列ではない。
4.「あまでま」:正しい。末尾母音から始まることと、鼻音・破裂音・母音遷移が逆向きになる効果を合わせた知覚に最も近い。
5.「あでまえ」:誤り。語末側の鼻音の位置と母音遷移の対応が逆再生波形と合わない。
覚えるポイント
逆再生では「音素列を逆順に読む」のではなく、破裂やフォルマント遷移を含む波形全体が反転する。連続音声の問題では調音結合も考慮する。