24PM035|第24回 言語聴覚士国家試験 過去問
国際音声記号(IPA)の中で、共通語(東京方言)に使われないのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
IPAの[y]は、舌の位置が[i]に近く唇を丸める前舌円唇狭母音で、フランス語やドイツ語などにみられる。共通語の母音体系には前舌円唇母音がなく、[y]は通常用いない。
解説
東京方言の音声記述では、[j]はヤ行などの硬口蓋接近音、[ɸ]はフの子音に現れる両唇摩擦音、[ɯ]はウに対応する円唇性の弱い後舌寄りの狭母音として用いられる。[dz]はザ行音などの破擦的実現を表すことがある。これに対し[y]は唇の丸めを伴う前舌狭母音で、日本語共通語の五母音/a, i, ɯ, e, o/のどれにも対応しない。
選択肢の確認
1.[dz]:使われる。ザ行音の有声歯茎破擦音的な実現などを表記できる。
2.[j]:使われる。ヤ行子音や拗音の硬口蓋接近音を示す。
3.[ɸ]:使われる。「ふ」の子音に代表される無声両唇摩擦音である。
4.[y]:正答。前舌円唇狭母音で、共通語の通常の音素・異音記述には用いない。
5.[ɯ]:使われる。共通語の「う」を表す代表的IPA記号である。
覚えるポイント
[i]と同じ前舌位置で唇を丸めるのが[y]。日本語の「う」は[y]でなく、通常[ɯ]系で表す。