25PM042|第25回 言語聴覚士国家試験 過去問
英語のgoの過去形がwentになるように、屈折・派生に際して語根の異なる形式を用いる現象を補充法という。尊敬法を作るのに補充法を用いていないのはどれか。 a.来られる b.ご覧になる c.召し上がる d.おいでになる e.お食べになる
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正解: 2
正答
(2)
この問題のポイント
補充法は、通常の語形変化ではなく別の語根を使って文法的意味を表す現象である。「来られる」と「お食べになる」は元の動詞語根を保つ規則的尊敬表現で、補充法を用いない。
解説
「見る」に対する「ご覧になる」、「食べる」に対する「召し上がる」、「来る・行く・いる」に対する「おいでになる」は、尊敬の意味を元動詞とは異なる語彙形式で表し、補充法的である。一方「来られる」は動詞「来る」に尊敬の助動詞「られる」を付けた規則的形成で、語根を別語に替えない。「お食べになる」も「お+動詞連用形+になる」という生産的な尊敬構文に「食べる」を入れたもので、語根「食べ」を保持する。英語go―wentと同様、単なる接辞付加か語彙的交替かを判定する。
選択肢の確認
1.「a 来られる、b ご覧になる」:誤り。aは補充法でないが、bは「見る」と異なる語根を使う。
2.「a 来られる、e お食べになる」:正しい。助動詞付加と規則的「お~になる」で、どちらも元語根を保持する。
3.「b ご覧になる、c 召し上がる」:誤り。いずれも元の「見る」「食べる」と異なる語彙形式を用いる。
4.「c 召し上がる、d おいでになる」:誤り。両方とも尊敬語で語根が補充される。
5.「d おいでになる、e お食べになる」:誤り。eは規則形成だが、dは「来る」等と異なる語根である。
覚えるポイント
「語根が残るか」を見る。V+られる、お+V連用形+になるは規則的形成、ご覧になる・召し上がる・おいでになるは語彙的補充である。