Y2018M10Q26|2018年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
気体の電離を利用する放射線検出器の印加電圧と生じる電離電流の特性に対応した次の A からD の領域について、気体(ガス)増幅が生じ、検出器として利用されているものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 再結合領域 B 電離箱領域 C 比例計数管領域 D GM 計数管領域
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正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
気体増幅は電子なだれが生じる比例計数管領域とGM領域で利用されます。再結合領域では電荷の一部を収集前に失い、電離箱領域では一次イオン対を飽和収集するので、どちらも気体増幅は起こりません。
解説
条件を満たす記述は「C,D」です。
A:誤り。再結合領域は印加電圧が低く、生成した正負電荷の一部が電極へ達する前に再結合します。気体増幅はなく、通常の検出領域として使いません。
B:誤り。電離箱領域は一次イオン対をほぼ飽和収集し、出力は一次電離量に比例します。電子なだれは生じないため気体増幅はありません。
C:正しい。比例計数管領域では電子なだれによる気体増幅が起こります。その増幅後もパルス波高は一次電離量に比例し、放射線検出に使われます。
D:正しい。GM領域では電子なだれが管全体の放電へ発展するため大きな気体増幅が起こります。一方、出力波高は一次電離量に依存せずほぼ一定です。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは再結合が残り、Bにもガス増幅はありません。 GM管は全放電で大パルスを得ますが、一次電離量の情報を失うためエネルギー分析はできません。
2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Cでは増幅しますが、Aは検出器の実用領域ではありません。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Cだけが該当し、Bは飽和収集にとどまります。 主気体には希ガス、消滅ガスには有機ガス又はハロゲンを少量用います。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dでは増幅しますが、Bでは起こりません。 GM管は全放電で大パルスを得ますが、一次電離量の情報を失うためエネルギー分析はできません。
5.C,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Cでは比例増幅、Dでは全管的な電子なだれが利用されます。
覚えるポイント
比例領域ではパルス波高が一次電離量に比例し、エネルギー情報を保ちます。GM領域では放電が管全体へ広がるため波高がほぼ一定となり、連続放電を止める消滅ガスが必要です。