Y2020M04Q24|2020年4月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
男性の放射線業務従事者が、エックス線装置を用い、肩から大腿部までを覆う防護衣を着用して放射線業務を行った。労働安全衛生関係法令に基づき、胸部(防護衣の下)、頭・頸部及び手指の計3 箇所に、放射線測定器を装着して、被ばく線量を測定した結果は、次の表のとおりであった。 この業務に従事した間に受けた外部被ばくによる実効線量の算定値に最も近いものは、(1)~(5)のうちどれか。 ただし、防護衣の中は均等被ばくとみなし、外部被ばくによる実効線量(H_EE)は、次式により算出するものとする。 H_EE=0.08H_a+0.44H_b+0.45H_c+0.03H_m H_a:頭・頸部における線量当量 H_b:胸・上腕部における線量当量 H_c:腹・大腿部における線量当量 H_m:「頭・頸部」「胸・上腕部」「腹・大腿部」のうち被ばくが最大となる部位における線量当量

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正解: 4
正答
(4)
この問題のポイント
部位別の1 cm線量当量を H_EE=0.08H_a+0.44H_b+0.45H_c+0.03H_m に代入し、防護衣内で未測定の部位は設問の仮定に従って補います。防護衣内外の測定部位をH_a、H_b、H_cへ割り当て、三者の最大をH_mとして加重和を作ります。 H_a、H_b、H_cの係数0.08、0.44、0.45に最大項0.03を加えると全係数は1になります。
解説
部位別の1 cm線量当量を H_EE=0.08H_a+0.44H_b+0.45H_c+0.03H_m に代入し、防護衣内で未測定の部位は設問の仮定に従って補います。
実際の数値又は記号を代入すると、1 cm線量当量からH_a=1.3 mSv、H_b=0.4 mSvとし、防護衣内は均等なのでH_c=0.4 mSv、最大項H_m=1.3 mSvです。H_EE=0.08×1.3+0.44×0.4+0.45×0.4+0.03×1.3=0.499 mSvとなり、最も近い0.5mSvを選びます。
選択肢の確認
1.0.2mSv
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。0.2 mSvは部位別加重合計0.5 mSvとの差が0.3 mSvあります。H_EEの左辺を0.2 mSvとすると、右辺0.5 mSvとの残差は-0.3 mSvです。0.08H_a又は0.03H_mの寄与を落とす方向の誤差です。
2.0.3mSv
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。0.3 mSvは部位別加重合計0.5 mSvとの差が0.2 mSvあります。H_EEの左辺を0.3 mSvとすると、右辺0.5 mSvとの残差は-0.2 mSvです。0.08H_a又は0.03H_mの寄与を落とす方向の誤差です。
3.0.4mSv
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。0.4 mSvは部位別加重合計0.5 mSvとの差が0.1 mSvあります。H_EEの左辺を0.4 mSvとすると、右辺0.5 mSvとの残差は-0.1 mSvです。0.08H_a又は0.03H_mの寄与を落とす方向の誤差です。
4.0.5mSv
○ 判定:正答(記述は正しい)。1 cm線量当量からH_a=1.3 mSv、H_b=0.4 mSvとし、防護衣内は均等なのでH_c=0.4 mSv、最大項H_m=1.3 mSvです。H_EE=0.08×1.3+0.44×0.4+0.45×0.4+0.03×1.3=0.499 mSvとなり、最も近い0.5mSvを選びます。 未丸めの計算値を選択肢の精度で照合すると0.5となります。
5.0.6mSv
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。0.6 mSvは部位別加重合計0.5 mSvとの差が0.1 mSvあります。H_EEの左辺を0.6 mSvとすると、右辺0.5 mSvとの残差は0.1 mSvです。最大項H_m又は防護衣外の項を重ねて加える方向の誤差です。
覚えるポイント
不均等被ばくの実効線量はH_EE=0.08H_a+0.44H_b+0.45H_c+0.03H_mで算定します。H_mにはH_a、H_b、H_cの最大を入れ、測定部位と防護衣内外の対応を先に確定します。 不均等被ばくは部位を対応させる→最大値H_mを決める→係数を掛けて合計の順で処理します。