Y2025M10Q22|2025年10月公表 エックス線作業主任者免許試験 過去問
気体の電離を利用する放射線検出器の印加電圧と生じる電離電流の特性に対応した次の A からD の領域について、気体(ガス)増幅が生じ、検出器として利用されるものの組合せは(1)~(5)のうちどれか。 A 再結合領域 B 電離箱領域 C 比例計数管領域 D GM 計数管領域
解答・解説を見る
正解: 5
正答
(5)
この問題のポイント
印加電圧を上げると、電離箱領域を超えた比例領域で電子の二次電離が始まり、GM領域ではなだれが管全体の放電へ発展します。この二領域が気体増幅を利用する検出器です。
解説
条件を満たす記述は「C,D」です。
A:誤り。再結合領域は印加電圧が低く、生成した正負電荷の一部が電極へ達する前に再結合します。気体増幅はなく、通常の検出領域として使いません。
B:誤り。電離箱領域は一次イオン対をほぼ飽和収集し、出力は一次電離量に比例します。電子なだれは生じないため気体増幅はありません。
C:正しい。比例計数管領域では電子なだれによる気体増幅が起こります。その増幅後もパルス波高は一次電離量に比例し、放射線検出に使われます。
D:正しい。GM領域では電子なだれが管全体の放電へ発展するため大きな気体増幅が起こります。一方、出力波高は一次電離量に依存せずほぼ一定です。
選択肢の確認
1.A,B
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。A・Bはいずれもガス増幅を利用しません。 GM管は全放電で大パルスを得ますが、一次電離量の情報を失うためエネルギー分析はできません。
2.A,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Aは実用的な増幅領域ではなく、Cだけが該当します。
3.B,C
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Bは飽和収集域、Cは増幅域です。 主気体には希ガス、消滅ガスには有機ガス又はハロゲンを少量用います。
4.B,D
× 判定:正答ではない(記述は誤り)。Dだけが該当し、Bには電子なだれがありません。 GM管は全放電で大パルスを得ますが、一次電離量の情報を失うためエネルギー分析はできません。
5.C,D
○ 判定:正答(記述は正しい)。Cの比例領域は電子なだれで増幅したパルスを利用し、DのGM領域は全管放電による大きなガス増幅を利用します。正答の二領域はともに二次電離増幅を伴います。
覚えるポイント
電離箱は一次イオン対の飽和電流を読み、比例計数管は一次電離に比例する増幅パルスを読みます。GM計数管ではパルス波高がほぼ一定なので、エネルギー分析には使いません。