32PM153|第32回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「45歳の女性。職業は美容師。主訴は右上肢全体の持続的なだるさ。腱反射は正常。ライトテストは陽性。ジャクソンテスト、アドソンテストはともに陰性。」病態について最も適切なのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、胸郭出口症候群のうち、どの姿勢で症状が誘発されるかを判断します。
ライトテスト陽性は、小胸筋下での神経血管束圧迫を考える所見です。美容師のように上肢を挙上して作業する姿勢で症状が出やすくなります。
解説
胸郭出口症候群では、腕神経叢や鎖骨下動静脈が、斜角筋隙、肋鎖間隙、小胸筋下などで圧迫され、上肢のだるさ、しびれ、痛み、冷感などが生じます。
この症例では、ライトテストが陽性です。ライトテストは肩を外転・外旋させる姿勢で橈骨動脈の変化や症状誘発を確認し、小胸筋下での圧迫を評価します。
美容師は髪をカットする際、上肢を挙上した状態を長く保つことがあります。この姿勢は小胸筋周囲で神経血管束を圧迫しやすく、症状を誘発します。
ひっかけポイント
アドソンテスト陰性なら斜角筋部の圧迫は目立ちにくく、ライトテスト陽性なら小胸筋下での圧迫を考えます。
選択肢の確認
1.血流障害はない。
誤り。
胸郭出口症候群では神経症状だけでなく、血管圧迫による血流障害を伴うことがあります。ライトテストでは血流の変化も確認します。
2.握力低下はない。
誤り。
胸郭出口症候群では上肢のだるさやしびれに加え、症状が進むと握力低下を自覚することがあります。握力低下がないとは断定できません。
3.髪をカットする姿勢で症状誘発。
正しい。
美容師の髪をカットする姿勢は上肢挙上を伴い、小胸筋下で神経血管束が圧迫されやすくなります。ライトテスト陽性とも合います。
4.空を見上げると症状誘発。
誤り。
空を見上げるような頸部伸展姿勢では頸椎由来の症状を考えることがあります。本症例ではジャクソンテストが陰性で、ライトテスト陽性が重要です。
覚えるポイント
- ライトテスト陽性では小胸筋下での圧迫を考えます。
- 胸郭出口症候群では上肢のだるさ、しびれ、痛みが出ます。
- 上肢挙上作業で症状が誘発されやすいです。
- 美容師、理容師、吊革保持、上肢挙上作業では胸郭出口症候群を意識します。