34Q59|第34回 介護福祉士国家試験 過去問
介護老人福祉施設における終末期の利用者の家族支援に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 3
正答
3.死に至る過程で生じる身体的変化を説明する。
この問題のポイント
終末期の家族は、利用者の変化を目の前にして不安や戸惑いを抱きます。死が近づくと現れ得る身体的変化を事前にわかりやすく説明することは、家族が状況を理解し、心の準備をしながら本人と過ごすための支援になります。
解説
終末期には、食事や水分摂取量の減少、傾眠、尿量の減少、手足の冷感や皮膚色の変化、呼吸の不規則化、無呼吸など、さまざまな身体的変化が現れることがあります。
家族がこれらを知らないと、「苦しんでいるのではないか」「何かしなければならないのではないか」と強い不安を感じることがあります。予想される変化、その意味、施設で行う苦痛緩和、変化があったときの連絡方法などを、家族の理解度と気持ちに合わせて説明します。
ただし、経過には個人差があり、死亡時刻を正確に予測できるわけではありません。断定的な伝え方を避け、家族からの質問を受け止めながら、必要に応じて医師や看護職と連携して説明します。
家族の面会、死後に着る衣服、最期の過ごし方などは、一律に施設側が決めるものではありません。本人が生前に示した希望や家族の意向、宗教・文化的背景を尊重して支援します。
ひっかけポイント
家族支援では、施設の都合や支援者の価値観に家族を合わせるのではなく、必要な情報を提供したうえで、本人と家族が望む過ごし方を選べるようにします。
介護実践でのポイント
説明するときは専門用語を避け、「呼吸の間隔が少しずつ長くなることがあります」など具体的に伝えます。説明後は理解と不安を確認し、そばにいる、手を握る、声をかけるなど、家族ができることも伝えます。
選択肢の確認
1.緊急連絡先を1つにすることを提案する。
誤りです。
連絡体制の確認は必要ですが、連絡先を一律に1つへ限定することが家族支援になるわけではありません。家族の事情や希望に応じて、優先順位と予備の連絡先を確認します。
2.面会を控えるように伝える。
誤りです。
本人と家族が共に過ごす時間は重要です。医学的・感染管理上の理由などがない限り面会を一律に控えさせず、希望に沿って過ごせるように支援します。
3.死に至る過程で生じる身体的変化を説明する。
正しいです。
今後予想される変化をわかりやすく伝えることで、家族の不安や戸惑いを軽減し、本人との残された時間を過ごす準備を支援できます。
4.死後の衣服は浴衣がよいと提案する。
誤りです。
死後の衣服を浴衣に限定する必要はありません。本人が好んでいた服や家族が希望する服など、本人・家族の意思や宗教・文化を尊重します。
5.亡くなる瞬間に立ち会うことが一番重要だと伝える。
誤りです。
家族に特定の価値観を押しつける対応です。死の瞬間に立ち会えなくても、それまで共に過ごした時間の価値は変わりません。家族に罪悪感を抱かせない配慮が必要です。
覚えるポイント
- 終末期に予想される身体的変化を、家族へ具体的に説明する。
- 経過には個人差があるため、死亡時刻などを断定しない。
- 本人・家族の希望に沿った面会や過ごし方を支援する。
- 衣服や死後のケアでは、本人の好みと宗教・文化的背景を尊重する。
- 家族の不安や予期悲嘆を受け止め、看取り後も必要に応じて支援する。