34Q76第34回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ発達と老化の理解

高齢者の肺炎(pneumonia)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 4

正答

4.誤嚥(ごえん)による肺炎(pneumonia)を起こしやすい。

この問題のポイント

高齢者では、嚥下反射や咳反射の低下、口腔内細菌の増加、免疫機能の低下などにより、誤嚥性肺炎を起こしやすくなります。また、高熱や強い咳などの典型的症状が目立たないことがあるため、呼吸数や意識・活動性の変化を含めて観察することが重要です。

解説

誤嚥性肺炎は、唾液、食物、胃内容物などとともに口腔・咽頭の細菌が気道へ入り、肺で感染を起こすものです。高齢者では、加齢や脳血管障害、パーキンソン病、認知症、サルコペニアなどによって嚥下機能や咳反射が低下しやすく、誤嚥したものを十分に排出できないことがあります。明らかなむせを伴わない不顕性誤嚥もあります。

高齢者の肺炎では、発熱、咳、痰といった典型的な症状が弱い場合があります。しかし、これらの症状が「起こらない」「まれである」という意味ではありません。微熱、呼吸数の増加、息苦しさ、食欲低下、元気がない、ぼんやりする、急に動けなくなるなどが手がかりになることもあります。

肺炎による低酸素血症や重い感染症は、意識レベルの低下やせん妄を引き起こすことがあります。また、高齢者では十分な発熱反応が起こらない場合があるため、37.5℃未満でも肺炎を否定できません。

ひっかけポイント

高齢者の肺炎は「咳も熱も出ない」と一律に覚えないようにします。咳・痰・発熱は典型症状ですが、若年者より目立ちにくいことがある、という理解が正確です。

介護実践でのポイント

平熱との差、呼吸数、息苦しさ、咳・痰、食欲、活気、意識状態、食事中や食後のむせ、湿った声などを普段と比較します。呼吸数の増加や反応の鈍化などがあれば、発熱がなくても速やかに医療職へ報告します。口腔ケアと適切な食事支援も予防に重要です。

選択肢の確認

1.意識障害になることはない。

誤りです。
肺炎による低酸素血症や重い感染症によって、意識レベルの低下やせん妄が生じることがあります。高齢者では、ぼんやりする、反応が鈍いなどの変化が手がかりになる場合もあります。

2.体温が37.5℃未満であれば肺炎(pneumonia)ではない。

誤りです。
高齢者は免疫反応や体温調節機能が低下し、肺炎でも高熱が出ないことがあります。体温が37.5℃未満であっても、呼吸状態や全身状態を含めて判断する必要があります。

3.頻呼吸になることは、まれである。

誤りです。
肺炎では低酸素血症などにより呼吸数が増えることがあり、頻呼吸は高齢者の肺炎を早期に捉える重要な徴候の一つです。

4.誤嚥(ごえん)による肺炎(pneumonia)を起こしやすい。

正しいです。
高齢者では嚥下反射や咳反射、免疫機能が低下しやすく、口腔内の細菌を含む唾液や食物などの誤嚥によって肺炎を起こす危険が高くなります。

5.咳(せき)・痰(たん)などを伴うことは、まれである。

誤りです。
咳や痰は肺炎の代表的な症状です。高齢者では咳反射の低下などにより症状が目立たない場合もありますが、伴うこと自体がまれなのではありません。

覚えるポイント

  • 高齢者は嚥下反射と咳反射が低下し、誤嚥性肺炎を起こしやすい。
  • むせを伴わない不顕性誤嚥がある。
  • 高齢者の肺炎では、高熱や強い咳が目立たないことがある。
  • 37.5℃未満でも肺炎を否定できない。
  • 頻呼吸、食欲低下、活気低下、意識状態の変化も重要な徴候である。
  • 口腔ケアと適切な食事支援は、誤嚥性肺炎の予防に重要である。

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