34Q88第34回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ障害の理解

半側空間無視に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 1

正答

1.食事のとき、認識できない片側に食べ残しがみられる。

この問題のポイント

半側空間無視の典型的な生活上の現れを問う問題です。視野が欠ける半盲とは異なり、片側の空間に注意を向けにくい高次脳機能障害であることを理解します。

解説

半側空間無視は、脳の損傷した側と反対側の空間に注意を向けにくくなり、その側にある物や人を認識しにくくなる状態です。右大脳半球の損傷による左半側空間無視が多くみられます。目そのものが見えないとは限らず、視覚、聴覚、触覚などの刺激があっても、その側への注意が向きにくいことが特徴です。

生活場面では、皿の片側だけ食べ残す、片側の髪やひげだけ整えない、車いすや歩行中に片側の壁や障害物にぶつかる、文章の片側を読み落とすなどがみられます。本人が障害に気づきにくいこともあり、「見えているのだから注意すればよい」と叱るのは適切ではありません。

半盲は視野そのものが欠ける状態で、半側空間無視は注意や空間認知の障害です。両者が同時にみられることもありますが、評価と支援方法は同一ではありません。介護では、安全を確保しながら、認識しやすい側から声をかけ、リハビリテーション職と連携して、無視側へ視線や注意を向ける手がかりを工夫します。

介護実践でのポイント
食事の残り方、整容の左右差、移動時にぶつかる方向などを具体的に観察します。すべてを認識できる側に置くだけで終わらせず、安全を確保しながら無視側への注意を促す方法を多職種で検討します。

選択肢の確認

1.食事のとき、認識できない片側に食べ残しがみられる。
正答。最も適切です。
認識しにくい側の食べ物に注意が向かず、皿の片側に食べ残しが生じることは、半側空間無視の代表的な生活上の現れです。

2.半盲に対するものと介護方法は同じである。
適切ではありません。
半盲は視野の欠損、半側空間無視は注意・空間認知の障害です。似た行動がみられることはありますが、原因と支援の考え方は同じではありません。

3.失行の1つである。
適切ではありません。
半側空間無視は、失行ではなく、注意障害や空間認知障害に位置づけられる高次脳機能障害です。失行は、運動機能が保たれていても目的のある動作をうまく行えない状態です。

4.本人は半側空間無視に気づいている。
適切ではありません。
本人は半側空間無視を自覚しにくいことがあります。障害への気づきが乏しいため、事故防止のために周囲の観察と環境調整が必要です。

5.認識できない片側へ向かってまっすぐに歩ける。
適切ではありません。
認識できない側の障害物や進行方向に注意を向けにくいため、ぶつかったり進路が偏ったりすることがあります。安全にまっすぐ歩けるとは限りません。

覚えるポイント

半側空間無視では、損傷側と反対側の空間に注意を向けにくくなります。

皿の片側の食べ残しや、同じ側への衝突が代表的です。

半盲は視野障害、半側空間無視は注意・空間認知の障害です。

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