35Q65|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
「求められる介護福祉士像」で示された内容に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。 (注)「求められる介護福祉士像」とは,社会保障審議会福祉部会福祉人材確保専門委員会「介護人材に求められる機能の明確化とキャリアパスの実現に向けて」(2017 年(平成 29 年)10 月 4 日)の中で示されたものを指す。
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正解: 5
正答
5.介護職の中で中核的な役割を担う。
この問題のポイント
「求められる介護福祉士像」では、利用者の尊厳と自立を支える専門職として、根拠に基づいて介護過程を展開し、多職種や介護職チームと協働することが求められています。その中には、介護職の中で中核的な役割を担うことが示されています。
この問題では、「本人主体」「自律的」「身体・心理・社会を統合した支援」「介護職チームの中核」という表現を正しく見分けます。
解説
介護ニーズが複雑化・多様化する中で、介護福祉士には、決められた介助を行うだけでなく、利用者の心身の状態、生活歴、希望、家族や地域との関係を理解し、根拠に基づいて介護過程を展開する専門性が求められます。
支援の中心は利用者本人です。施設か在宅かを問わず、本人が望む生活を支えます。家族の希望も大切な情報ですが、家族が望む生活へ本人を合わせるのではなく、本人の意思と家族の思いを丁寧に調整します。
身体的支援と心理的・社会的支援は、どちらか一方を優先するものではありません。食事、排泄、移動などの身体的な支援と、不安への対応、人間関係、役割、社会参加などを結びつけ、生活全体を支えます。
また、介護福祉士は専門職として自律的に介護過程を展開します。「自律的」とは、独断で行うという意味ではありません。利用者の意思と根拠に基づいて考え、多職種やチームと連携しながら責任をもって実践することです。
介護職の中で中核的な役割を担うとは、ほかの職員を一方的に支配することではありません。利用者の状態を共有し、ケアの根拠を説明し、介護職への助言や調整を行い、チーム全体のサービスの質を高める役割です。
ひっかけポイント
「自律的」と「他律的」は反対の意味です。介護福祉士には、他者の指示に従うだけでなく、専門職として考え、連携し、介護過程を展開することが求められます。
選択肢の確認
1.地域や社会のニーズにかかわらず,利用者を導く。
適切ではありません。
地域や社会のニーズ、制度の変化を理解しつつ、利用者本人の意思を尊重して支援します。介護者が一方的に利用者を導くものではありません。
2.利用者の身体的な支援よりも,心理的・社会的支援を重視する。
適切ではありません。
身体的支援、心理的支援、社会的支援に一律の優先順位をつけず、利用者の生活全体に合わせて統合的に展開します。
3.施設か在宅かに関係なく,家族が望む生活を支える。
適切ではありません。
施設・在宅を問わず支える中心は、利用者本人が望む生活です。家族の希望を本人の意思より常に優先するものではありません。
4.専門職として他律的に介護過程を展開する。
適切ではありません。
求められているのは、専門職として自律的に介護過程を展開することです。根拠に基づき、本人や多職種と協働して判断します。
5.介護職の中で中核的な役割を担う。
正答。最も適切です。
介護福祉士には、専門性と倫理性をもってケアを実践し、介護職チームの情報共有、助言、調整などで中核的な役割を果たすことが求められます。
覚えるポイント
介護福祉士は、尊厳と自立を支える専門職です。
介護過程は「他律的」ではなく「自律的」に展開します。
身体・心理・社会の各側面を統合して支援します。
本人が望む生活を支え、介護職の中で中核的な役割を担います。