36Q7|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
次のうち、セルフヘルプグループ(self-help group)の活動に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.断酒会
この問題のポイント
セルフヘルプグループは、同じような病気、障害、依存、生活上の困難などを経験する当事者や家族が、自発的に集まり、体験を分かち合いながら相互に支え合う集団です。
専門職やボランティアが一方向に援助する活動ではなく、共通する体験をもつ人同士の相互援助が中心です。
解説
セルフヘルプグループは、自助グループとも呼ばれます。メンバーが共通する課題や経験をもつこと、本人たちが主体となること、互いの体験や気持ちを分かち合うことが特徴です。
断酒会では、アルコールの問題を抱える本人や家族などが集まり、体験を語り合い、断酒を続けるために支え合います。同じ経験をもつ人の話は、「自分だけではない」という安心や、回復の見通しにつながります。したがって、断酒会はセルフヘルプグループの代表例です。
セルフヘルプグループでは、専門職がまったく関わってはいけないわけではありません。会場や情報提供、必要な専門支援との連携を手伝うことはあります。ただし、集団の主体は当事者や家族であり、専門職が一方的に指導することが中心ではありません。
施設の社会貢献活動、子ども食堂、傾聴ボランティア、町内会も地域にとって重要な活動です。しかし、それぞれ目的や構成が異なり、共通の困難をもつ当事者同士が主体となって相互援助を行うことを必須とはしていません。
ひっかけポイント
「人を助ける活動」ならすべてセルフヘルプグループというわけではありません。誰が主体か、共通の体験があるか、互いに支え合う仕組みかを確認します。
介護実践でのポイント
利用者や家族が孤立しているときは、本人の希望を確認したうえで、家族会や当事者会などの情報を提供します。参加を強制せず、会の目的や雰囲気、参加方法をわかりやすく伝えます。
選択肢の確認
1.断酒会
正答。最も適切です。
アルコールの問題という共通の経験をもつ本人や家族などが、体験を分かち合い、断酒と回復を支え合う自助グループです。
2.施設の社会貢献活動
適切ではありません。
施設が地域へ開放活動や交流、相談などを行うことは社会貢献ですが、共通の困難をもつ当事者が主体となる相互援助集団とは限りません。
3.子ども食堂の運営
適切ではありません。
子ども食堂は、食事の提供や交流、地域の居場所づくりなどを行う活動です。重要な地域資源ですが、セルフヘルプグループの定義である当事者同士の相互援助を必ずしも中心としていません。
4.傾聴ボランティア
適切ではありません。
傾聴ボランティアは、研修を受けたボランティアなどが相手の話を聴く支援です。援助する側と受ける側があり、共通の体験をもつメンバー同士の相互援助集団とは異なります。
5.地域の町内会
適切ではありません。
町内会は、一定の地域に住む人が防災、環境整備、行事などに取り組む住民組織です。地域を基盤としていますが、共通の病気や困難をもつ当事者の自助グループではありません。
覚えるポイント
セルフヘルプグループは、当事者や家族が主体となる相互援助の集団です。
共通する体験を語り、情報や気持ちを分かち合います。
断酒会やAAは代表的な自助グループです。
専門職が支援することはありますが、専門職による一方向の指導が中心ではありません。
地域活動、ボランティア活動、住民組織とは、主体と目的を区別します。