36Q8|第36回 介護福祉士国家試験 過去問
特定非営利活動法人(NPO法人)に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 3
正答
3.保健、医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
この問題のポイント
NPO法人は、特定非営利活動促進法に基づく法人です。「非営利」は、収入を得てはいけないという意味ではなく、利益を構成員へ分配することを目的としないという意味です。
この問題では、設立根拠、認証を行う所轄庁、活動分野、収益活動、宗教活動の制限を区別します。
解説
NPO法人の正式名称は、特定非営利活動法人です。特定非営利活動促進法に基づき、不特定かつ多数の人の利益の増進に寄与する活動を行います。
設立には所轄庁の認証が必要です。所轄庁は原則として主たる事務所がある都道府県の知事で、事務所が一つの指定都市の区域内だけにある場合は、その指定都市の長です。そのため、一般に「市町村が認証する」とする説明は正しくありません。
特定非営利活動には、保健・医療・福祉、社会教育、まちづくり、環境保全、災害救援、子どもの健全育成などの分野があります。第36回の出題時点に近い内閣府の2023年度調査でも、主な活動分野として「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」が最も多くなっています。
NPO法人は、利用料を受け取る事業や物品販売などによって収入を得ることができます。非営利とは、利益を社員や構成員へ分配しないことです。特定非営利活動に支障を生じない範囲でその他の事業を行うこともでき、その利益は特定非営利活動のために使用します。
また、宗教の教義を広め、儀式を行い、信者を教化育成することを主たる目的とする団体は、NPO法人の要件を満たしません。
ひっかけポイント
NPOの「非営利」は、「利益を出してはいけない」ではなく、「利益を構成員へ分配することを目的としない」という意味です。
介護実践でのポイント
NPO法人は、福祉サービス、居場所づくり、権利擁護、家族支援などを担う地域資源になることがあります。法人格だけで支援内容を判断せず、活動目的、対象、利用条件、費用を確認します。
選択肢の確認
1.社会福祉法に基づいて設置される。
誤り。
NPO法人の設立根拠は、特定非営利活動促進法です。社会福祉法は、社会福祉事業や社会福祉法人、地域福祉などについて定める法律です。
2.市町村が認証する。
誤り。
認証を行うのは所轄庁です。原則は都道府県知事で、事務所が一つの指定都市の区域内だけに所在する場合は、その指定都市の長が所轄庁になります。一般の市町村が一律に認証するわけではありません。
3.保健、医療又は福祉の増進を図る活動が最も多い。
正答。最も適切です。
出題時点に近い内閣府の調査では、NPO法人の主な活動分野として「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」が最も多くなっています。
4.収益活動は禁じられている。
誤り。
NPO法人も、活動資金を得るために収入のある事業を行えます。禁止されるのは、利益を構成員へ分配することを目的とする営利です。その他の事業から生じた利益は、特定非営利活動に充てます。
5.宗教活動を主たる目的とする団体もある。
誤り。
宗教の教義を広め、儀式を行い、信者を教化育成することを主たる目的とする団体は、NPO法人の要件を満たしません。
覚えるポイント
NPO法人の根拠法は、特定非営利活動促進法です。
所轄庁は原則として都道府県知事で、一定の場合は指定都市の長です。
保健、医療又は福祉の増進を図る活動は、NPO法人の主要な活動分野です。
非営利とは、収入を得ないことではなく、利益を構成員に分配しないことです。
宗教活動を主たる目的とする団体は、NPO法人にはなれません。