37Q11|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
地域包括支援センターの業務に関する記述として、正しいものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.地域ケア会議の開催
この問題のポイント
地域包括支援センターは、地域の高齢者を総合的に支える中核機関です。
主な業務には、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメントがあり、地域ケア会議の開催・運営にも関わります。
解説
地域包括支援センターは、市町村が設置する、地域包括ケアシステムの中核的な機関です。高齢者が住み慣れた地域で生活を続けられるように、保健師、社会福祉士、主任介護支援専門員などが、それぞれの専門性を活かして支援します。
主な業務は、次のように整理できます。
- 総合相談支援:高齢者や家族から介護、医療、生活、住まいなどの相談を受け、必要な制度や関係機関につなぐ。
- 権利擁護:高齢者虐待への対応、消費者被害の防止、成年後見制度の利用促進などを行う。
- 包括的・継続的ケアマネジメント支援:地域の介護支援専門員への助言、困難事例への支援、医療・介護・地域関係者のネットワークづくりなどを行う。
- 介護予防ケアマネジメント:要支援者などが自立した生活を続けられるように、本人の希望や状態に応じた支援を組み立てる。
地域ケア会議では、医療・介護の専門職、民生委員、地域住民、関係機関などが協働し、個別事例への支援を検討します。個別事例の検討から地域共通の課題を発見し、地域資源の開発や地域づくり、政策形成につなげる役割もあります。このため、選択肢1が正答です。
地域包括支援センターは、地域の高齢者を支えるための相談、連携、権利擁護などを担いますが、介護保険制度に関するすべての行政事務を行うわけではありません。市町村、介護保険施設、介護支援専門員など、それぞれの役割を区別する必要があります。
ひっかけポイント
地域包括支援センターは成年後見制度の「利用を支援」しますが、自ら成年後見の申立人になることを通常の業務としているわけではありません。
介護実践でのポイント
地域ケア会議では、支援者側の都合ではなく、高齢者本人の希望、生活歴、強み、家族・地域との関係を中心に検討します。本人の同意とプライバシーに配慮し、必要な範囲で情報を共有します。
選択肢の確認
1.地域ケア会議の開催
正しいです。 地域包括支援センターは、地域ケア会議を開催・運営し、多職種や地域関係者とともに個別事例の支援や地域課題を検討します。
2.施設サービスのケアプランの作成
誤りです。 施設サービスのケアプランである施設サービス計画は、その介護保険施設に配置された介護支援専門員が、入所者の意向や状態を踏まえて作成します。地域包括支援センターの業務ではありません。
3.成年後見制度の申請
誤りです。 地域包括支援センターは、権利擁護業務として成年後見制度の説明や利用支援、関係機関への連絡などを行います。ただし、法的な手続は「申立て」といい、本人、親族、市町村長などが家庭裁判所に行います。センターが制度の申請を行うという説明は適切ではありません。
4.介護認定審査会の設置
誤りです。 介護認定審査会は市町村に設置され、認定調査や主治医意見書などをもとに要介護状態区分等を審査・判定します。地域包括支援センターが設置するものではありません。
5.地域密着型サービスの事業者の指導・監督
誤りです。 地域密着型サービス事業者の指定、指導・監督は、原則として市町村が行います。地域包括支援センターは事業者と連携することはありますが、指定権者として指導・監督する機関ではありません。
覚えるポイント
- 地域包括支援センターは、市町村が設置する地域包括ケアの中核機関。
- 主な業務は、総合相談支援、権利擁護、包括的・継続的ケアマネジメント支援、介護予防ケアマネジメント。
- 地域ケア会議では、個別支援の充実と地域課題の解決を検討する。
- 成年後見制度は「利用支援」と「家庭裁判所への申立て」を区別する。
- 介護認定審査会と地域密着型サービスの指定・指導監督は、市町村の役割。