37Q12第37回 介護福祉士国家試験 過去問

人間と社会社会の理解

Bさん(85歳、男性、要支援1)は、自宅で一人暮らしをしている。最近、物忘れが多くなり、1か月前から地域支援事業の訪問型サービスを利用するようになった。ある日、Bさんが、「これからも自宅で生活したいが、日中、話し相手がいなくて寂しい」と介護福祉職に話した。 次のうち、Bさんに介護福祉職が勧めるサービスとして、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 3

正答

3.第一号通所事業(通所型サービス)

この問題のポイント

サービスを選ぶときは、要介護状態区分だけでなく、本人が望む生活と現在の困りごとを確認します。

Bさんは、自宅で生活を続けたいと希望する一方、日中に話し相手がいないことを寂しいと感じています。自宅生活を維持しながら、日中の交流や活動の機会を得られる通所型サービスが適切です。

解説

Bさんは要支援1で、一人暮らしをしながら地域支援事業の訪問型サービスを利用しています。物忘れはみられますが、自宅での生活を続けたいという意思を明確に表しています。介護福祉職は、本人の希望を尊重し、在宅生活を維持できる支援を検討する必要があります。

Bさんの現在の困りごとは、「日中、話し相手がいなくて寂しい」ということです。ここでは、入所や夜間の訪問ではなく、日中に外出して人と交流し、活動へ参加できるサービスが求められます。

第一号通所事業は、介護予防・日常生活支援総合事業に含まれる通所型サービスです。要支援者などが通所の場で、介護予防のための活動、日常生活上の支援、ほかの利用者や職員との交流などを受けることができます。Bさんは自宅での生活を続けながら日中の交流機会を得られるため、選択肢3が最も適切です。

サービスの利用を勧めるときは、「寂しいなら通所すべき」と一方的に決めるのではなく、Bさんがどのような人との交流や活動を望んでいるかを確認します。見学や体験利用を行い、活動内容、送迎、利用頻度、本人が安心して参加できる環境かどうかを一緒に検討することが大切です。

Bさんには、自分の希望と寂しさを言葉で伝えられること、訪問型サービスを利用しながら一人暮らしを続けていることなどの強みがあります。通所型サービスに加え、本人の希望に応じて地域の通いの場やサロンなどとのつながりを検討することも、社会的孤立の予防につながります。

ひっかけポイント
「一人暮らし」「物忘れ」という情報だけで、直ちに入所サービスを選んではいけません。本人の希望と、解決すべき具体的な生活課題を読み取ります。

介護実践でのポイント
孤独や寂しさへの支援では、人と会う回数だけでなく、本人が安心できる関係や、参加したいと思える活動があるかを確認します。

選択肢の確認

1.認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)

誤りです。 認知症のある人が共同生活住居で暮らす入居サービスです。Bさんは自宅生活の継続を希望しており、認知症の診断があるとも示されていません。また、介護予防認知症対応型共同生活介護の対象は要支援2であり、要支援1のBさんは対象ではありません。

2.介護老人福祉施設

誤りです。 常時介護を必要とし、在宅生活が困難な人に生活全般の介護を提供する入所施設です。新規入所は原則として要介護3以上が対象です。要支援1で自宅生活を望むBさんの希望や現在の課題には合いません。

3.第一号通所事業(通所型サービス)

正しいです。 自宅での生活を続けながら、日中に通所の場で活動や交流の機会を得られます。「日中、話し相手がいなくて寂しい」というBさんの困りごとに対応できます。

4.夜間対応型訪問介護

誤りです。 夜間に定期巡回や通報への随時対応を行う訪問サービスであり、日中の寂しさや交流機会の不足には対応しません。また、基本的に要介護者を対象とするサービスです。

5.居宅療養管理指導

誤りです。 通院が困難な利用者の居宅を医師、歯科医師、薬剤師などが訪問し、療養上の管理や指導を行うサービスです。Bさんに療養管理上の必要性は示されておらず、日中の話し相手や交流を主な目的とするサービスではありません。

覚えるポイント

  • サービス選択では、本人が望む生活と現在の困りごとを結びつける。
  • 第一号通所事業は、介護予防・日常生活支援総合事業の通所型サービス。
  • 通所型サービスは、自宅生活を続けながら活動や社会交流の機会を得られる。
  • 物忘れや一人暮らしだけを理由に、入所サービスを選ばない。
  • 本人の意思、残存能力、地域とのつながりを活かして社会的孤立を予防する。

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