37Q34第37回 介護福祉士国家試験 過去問

こころとからだのしくみ発達と老化の理解

次の記述のうち、結晶性知能に関する説明として、最も適切なものを1つ選びなさい。

解答・解説を見る

正解: 2

正答

2.過去に得た知識を活用して問題を解決する能力である。

この問題のポイント

結晶性知能と流動性知能の違いを見分ける問題です。

結晶性知能は、教育、仕事、生活経験を通して身につけた知識や技能を利用する能力です。流動性知能は、過去の知識に大きく頼らず、新しい状況で推理し、問題を解決する能力です。

解説

結晶性知能には、語彙、一般知識、社会的知識、長年の仕事や生活で身につけた判断力などが含まれます。過去に学んだ内容や経験を組み合わせて問題を解決する能力であるため、選択肢2が適切です。

結晶性知能は、教育や文化、生活経験の影響を受けながら形成されます。加齢による個人差はありますが、流動性知能に比べて高齢期まで比較的保たれやすく、経験を重ねることで豊かになる面もあります。「40~50歳で急激に低下する」と一律に捉えるのは適切ではありません。

これに対して、流動性知能は、新しい規則を見つける、初めての問題をその場で解く、素早く情報を処理するなどの能力です。生理的な加齢の影響を受けやすいのは、一般に結晶性知能より流動性知能です。

感覚や運動を通して対象を理解する知能は、ピアジェの認知発達理論における感覚運動的知能に近い説明であり、結晶性知能ではありません。

ひっかけポイント
「過去の知識・経験を使う=結晶性知能」「初めての問題をその場で解く=流動性知能」と対比すると整理しやすくなります。

介護実践でのポイント
高齢者に新しいことを説明するときは、これまでの経験や慣れた方法と結びつけると理解しやすくなります。処理速度の変化だけを見て能力全体が低下したと決めつけず、本人がもつ知識や経験を支援に生かします。

選択肢の確認

1.感覚や運動に基づく知能である。
誤り。
これは乳児が感覚と運動を通して外界を理解する感覚運動的知能に近い説明です。経験から得た知識を活用する結晶性知能とは異なります。

2.過去に得た知識を活用して問題を解決する能力である。
正答。最も適切です。
教育、仕事、生活経験などを通じて蓄積した知識や技能を用いて問題を解決する能力が、結晶性知能です。

3.40~50歳で急激に低下する。
誤り。
結晶性知能は、高齢期まで比較的維持されやすい能力です。40~50歳で一律に急激に低下するとする説明は適切ではありません。

4.知識や文化の影響よりも、生理的な老化の影響を受けやすい。
誤り。
結晶性知能は、知識、教育、文化、生活経験の影響を強く受けます。生理的な老化の影響を比較的受けやすいのは流動性知能です。

5.その場で新しい問題を解決する能力である。
誤り。
過去の知識に大きく頼らず、新しい状況で推理して問題を解く能力は流動性知能です。

覚えるポイント

結晶性知能は、蓄積した知識や経験を使う能力です。

流動性知能は、初めての問題を推理し、その場で解く能力です。

結晶性知能は教育や文化の影響を受け、高齢期にも比較的保たれやすいとされます。

流動性知能は、処理速度などと関連し、生理的な加齢の影響を受けやすいと整理します。

高齢者の支援では、経験によって培われた力を見つけて生かすことが重要です。

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