37Q59|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、成人に対する救急蘇生法{きゅうきゅうそせいほう}での胸骨圧迫の方法として、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.呼吸が確認できない場合は、すぐに圧迫を始める。
この問題のポイント
成人に対する胸骨圧迫の開始判断、圧迫部位、手の当て方、深さ、テンポを確認する問題です。
反応がなく、普段どおりの呼吸がない、または呼吸の有無を判断できない場合は心停止を疑い、119番通報とAEDの手配を行って、直ちに胸骨圧迫を開始します。
解説
傷病者を発見したら、まず周囲の安全を確認し、肩をたたきながら大声で呼びかけて反応を確認します。反応がなければ助けを呼び、119番通報とAEDの手配を依頼します。
胸や腹部の動きを見て、普段どおりの呼吸があるかを10秒以内で確認します。普段どおりの呼吸がない場合や、呼吸があるかどうかわからない場合は、心停止と判断して直ちに胸骨圧迫を開始します。心停止直後にみられる、しゃくりあげるような途切れ途切れの死戦期呼吸は、正常な呼吸ではありません。
成人の胸骨圧迫では、胸の中央にある胸骨の下半分へ片方の手の付け根を置き、その上にもう一方の手を重ねます。指を胸壁から離し、肘を伸ばして、傷病者の胸の真上から垂直に体重をかけます。
圧迫の深さは約5cmで、6cmを超えないようにします。テンポは1分間に100〜120回です。圧迫するたびに胸が完全に元の位置へ戻るようにし、中断をできるだけ短くします。
AEDが到着したら電源を入れ、音声指示に従います。救急隊へ引き継ぐ、傷病者に普段どおりの呼吸や目的のある動きが現れる、または救助者が継続できなくなるまで救命処置を続けます。
ひっかけポイント
心停止直後の死戦期呼吸を「呼吸あり」と判断しないようにします。普段どおりの呼吸でなければ、ためらわず胸骨圧迫を開始します。
介護実践でのポイント
緊急時に迷わず対応できるよう、日頃から事業所内の通報方法、AEDの位置、役割分担を確認し、救命講習を受けておきます。
選択肢の確認
1.呼吸が確認できない場合は、すぐに圧迫を始める。
正しいです。 反応がなく、普段どおりの呼吸が確認できない、または判断に迷う場合は、119番通報とAEDの手配を行い、直ちに胸骨圧迫を開始します。
2.圧迫する部位は、胸骨の左側である。
誤りです。 圧迫する部位は、胸の中央にある胸骨の下半分です。心臓が左寄りにあることを理由に、胸骨の左側を圧迫するのではありません。
3.実施者の両手を重ねて、指先で圧迫する。
誤りです。 成人では、片方の手の付け根を胸骨の下半分に置き、その上にもう一方の手を重ねて圧迫します。指先ではなく、手の付け根に体重をかけます。
4.圧迫の深さは、胸が10cm沈むようにする。
誤りです。 成人では胸が約5cm沈む深さで圧迫し、6cmを超えないようにします。10cmは深すぎ、胸郭などを損傷する危険が高まります。
5.1分間に60回を目安に圧迫する。
誤りです。 成人の胸骨圧迫は、1分間に100〜120回のテンポで行います。60回では遅く、十分な血流を確保できません。
覚えるポイント
- 反応がなく、普段どおりの呼吸がなければ、直ちに胸骨圧迫を開始する。
- 圧迫部位は、胸の中央にある胸骨の下半分。
- 手の付け根を当て、肘を伸ばして垂直に圧迫する。
- 成人の圧迫の深さは約5cmで、6cmを超えないようにする。
- テンポは1分間に100〜120回で、完全な胸壁の戻りと中断の最小化を意識する。