38Q101第38回 介護福祉士国家試験 過去問

医療的ケア医療的ケア

次の記述のうち、バイタルサインを測定するときの留意点として、最も適切なものを1つ選びなさい。

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正解: 1

正答

1.非接触型体温計による測定では、環境温度に注意する。

この問題のポイント

バイタルサインは、測定機器を当てれば正しい値が得られるわけではありません。測定部位、姿勢、周囲の環境、利用者への声かけが値や反応に影響します。

この問題では、体温、脈拍、呼吸、血圧、意識レベルについて、それぞれの基本的な測定方法を見分けます。

解説

非接触型体温計は、額などの皮膚表面から放射される赤外線を検出して体温を推定します。そのため、室温が極端に高い・低い、屋外から入った直後である、直射日光や冷暖房の風が当たっている、汗で皮膚がぬれているなどの条件によって測定値が影響を受けます。機器の使用方法を守り、利用者と機器を測定環境になじませてから測ることが大切です。

脈拍は、通常、示指と中指などの指腹で橈骨動脈に軽く触れて測定します。拇指には測定者自身の動脈拍動があるため、利用者の脈拍と取り違えるおそれがあります。

呼吸数は、利用者が意識すると呼吸の速さや深さが変わりやすいため、自然な呼吸をしている状態で観察します。脈拍測定を続けているように見せながら、胸部や腹部の動きを数える方法もあります。「ゆっくり息をしてください」と指示してから測ると、安静時の自然な呼吸数を把握できません。

血圧測定では、上腕の太さに合ったマンシェットを、ずれない程度に密着させて巻きます。ただし、隙間が全くないほど強く締めつけるのではありません。きつすぎても緩すぎても誤差の原因になります。上腕を心臓の高さにし、安静を保って測定します。

意識レベルは、まず表情や自発的な動きを観察し、名前を呼ぶなどの声かけで反応を確認します。反応がなければ、肩を軽くたたくなど、段階的に刺激します。最初から身体を強く揺さぶると、転落やけが、頸部への負担につながるおそれがあります。

ひっかけポイント
「しっかり触れる」「強く巻く」「意識して呼吸してもらう」ほど正確になるわけではありません。測定によって本来の状態を変えないことが重要です。

介護実践でのポイント
バイタルサインは一つの数値だけで判断せず、普段の値、顔色、呼吸の様子、訴え、食事・水分摂取、活動状況などと合わせて見ます。異常値や急な変化があるときは、再測定して条件を確認し、看護職へ速やかに報告します。

選択肢の確認

1.非接触型体温計による測定では、環境温度に注意する。
正答。最も適切です。
非接触型体温計は皮膚表面からの赤外線を利用するため、室温、直射日光、冷暖房の風、屋外から入った直後などの影響を受けます。測定環境を整え、機器の説明書に従って使用します。

2.脈拍の測定では、橈骨動脈{とうこつどうみゃく}に拇指{ぼし}で触れる。
適切ではありません。
拇指には測定者自身の拍動があるため、利用者の脈拍と混同するおそれがあります。示指と中指などの指腹を用いて、橈骨動脈に軽く触れます。

3.呼吸の測定では、ゆっくりと息をするように伝えてから行う。
適切ではありません。
呼吸を意識させると、呼吸数や深さが変化します。安静時の自然な呼吸を、できるだけ利用者に意識させずに観察します。

4.血圧測定では、上腕にマンシェットを隙間のないように巻く。
適切ではありません。
マンシェットは上腕に適度に密着させますが、強く締めつけて隙間を完全になくすものではありません。上腕の太さに合うサイズを選び、きつすぎず緩すぎない状態で巻きます。

5.意識レベルは、まず身体を揺さぶって反応をみる。
適切ではありません。
まず観察と声かけで反応を確認し、反応がない場合に肩を軽くたたくなど、刺激を段階的に強めます。最初から身体を揺さぶる方法は安全ではありません。

覚えるポイント

非接触型体温計は、環境温度、日光、風、発汗などの影響を受けます。

橈骨動脈の脈拍は、拇指ではなく示指・中指などの指腹で測ります。

呼吸数は、自然な呼吸を意識させずに観察します。

血圧のマンシェットは、適切なサイズを選び、きつすぎず緩すぎないように巻きます。

意識レベルは、観察、声かけ、軽い刺激の順に安全に確認します。

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