38Q102第38回 介護福祉士国家試験 過去問

医療的ケア医療的ケア

気管カニューレの構造等に関する次の記述のうち、正しいものを1つ選びなさい。

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正解: 5

正答

5.サイドチューブから、カフの上部の貯留物を吸引することができる。

この問題のポイント

気管カニューレの「挿入される場所」「カフの位置と中身」「サイドチューブの役割」を区別する問題です。

カフに空気を入れるためのチューブと、カフより上にたまった分泌物を吸引するためのサイドチューブは、役割が異なります。

解説

気管カニューレは、頸部に造設された気管切開孔から気管内へ挿入され、気道を確保する器具です。咽頭に挿入する器具ではありません。

カフ付き気管カニューレでは、カニューレの先端側、すなわち気管内に位置する部分にカフがあります。カフは、カフエアチューブから空気を入れて膨らませ、気管内壁との隙間を調整します。人工呼吸器から送られる空気の漏れを減らしたり、上方から流れ込む分泌物を減らしたりする役割があります。カフ圧が高すぎると気管粘膜を傷つけ、低すぎると空気漏れや分泌物の流入につながるため、医師や看護職が適切に管理します。

サイドチューブ付きの気管カニューレでは、その先端がカフの上部に開口しています。口腔や咽頭から流れ込んでカフの上にたまった唾液などを、サイドチューブから吸引できます。これが選択肢5の内容です。

気管カニューレは、分泌物による閉塞、汚染、劣化などを防ぐため、状態と製品に応じて交換や管理が必要です。交換は医療職が行う医療行為であり、介護福祉士が独断で交換したり、カフの空気量を変更したりするものではありません。

ひっかけポイント
カフを膨らませる「カフエアチューブ」と、カフの上の分泌物を吸引する「サイドチューブ」を混同しないようにします。どちらも細い管ですが、接続先と目的が異なります。

介護実践でのポイント
気管カニューレのある利用者では、呼吸音、呼吸数、顔色、痰の量・色・粘り、カニューレ周囲の皮膚、固定状態を観察します。呼吸困難、急なSpO2低下、カニューレのずれや閉塞が疑われるときは、決められた緊急手順に従い、直ちに看護職等へ連絡します。

選択肢の確認

1.気管カニューレは、咽頭に挿入されている。
誤り。
気管カニューレは、気管切開孔から気管内へ挿入されます。咽頭は口腔・鼻腔の奥から食道と気管へつながる部分であり、挿入部位ではありません。

2.気管カニューレは、交換の必要がない。
誤り。
気管カニューレは、汚染、分泌物の付着、劣化、利用者の状態などに応じて交換が必要です。交換時期は製品や医療上の指示によって異なり、医師や看護職が管理します。

3.カフは、カニューレの上端についている。
誤り。
カフは、気管内に入るカニューレの先端側にあります。頸部の外に出ている上端側についているものではありません。

4.カフには、滅菌蒸留水が入れてある。
誤り。
一般的なカフは、カフエアチューブから空気を注入して膨らませます。滅菌蒸留水を入れるものではありません。

5.サイドチューブから、カフの上部の貯留物を吸引することができる。
正答。最も適切です。
サイドチューブの先端はカフの上部に開口しており、そこにたまった唾液や分泌物を吸引できます。

覚えるポイント

気管カニューレは、気管切開孔から気管内へ挿入されます。

カフはカニューレの先端側にあり、一般に空気で膨らませます。

カフエアチューブはカフを膨らませる管です。

サイドチューブは、カフの上部にたまった分泌物を吸引する管です。

カニューレ交換やカフ圧の調整を、介護福祉士が独断で行ってはいけません。

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