38Q36|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
介護老人福祉施設における、快適な室内環境に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.風の通り道をつくって、換気を行う。
この問題のポイント
介護老人福祉施設の室内環境について、換気、視認性、照明、湿度、騒音の基本を整理する問題です。
快適な環境は、単に見た目を整えることではありません。利用者の健康、安全、見えやすさ、眠りやすさ、移動しやすさに配慮して調整します。
解説
風の入口と出口をつくると、室内の空気が流れ、汚れた空気やにおい、過剰な湿気を外へ出しやすくなります。窓を利用する場合は、可能であれば離れた位置の開口部を開けて空気の通り道をつくります。機械換気を使用する場合も、設備が適切に作動しているか確認します。
ただし、換気のために利用者へ冷風や熱風が直接当たり続けてよいわけではありません。外気温、天候、利用者の体調、プライバシーに配慮しながら行います。
手すりは壁と見分けやすい色にすると、弱視の人や加齢により見えにくさがある人も位置を確認しやすくなります。照明は必要な場所を明るくしつつ、光源が直接目に入るまぶしさを避けます。湿度は高すぎると結露やカビが生じやすくなるため、換気や除湿を用いて適切に保ちます。
床材は、滑りにくさ、転倒時の衝撃、清掃のしやすさ、車いすの動かしやすさ、音の響き方を総合して選びます。硬い床ほど靴音が小さくなるとは限らず、むしろ衝撃音が伝わりやすいことがあります。
介護実践でのポイント
室温や湿度の数値だけでなく、利用者の表情、発汗、手足の冷え、睡眠、咳なども観察します。個人差があるため、本人の感じ方を確認して調整します。
選択肢の確認
1.風の通り道をつくって、換気を行う。
正しい。
空気の入口と出口を設けることで空気が流れ、室内の汚れた空気や過剰な湿気を外へ出しやすくなります。利用者に強い風が直接当たらないよう配慮します。
2.手すりは、壁紙と同じ色を使う。
誤り。
手すりと壁が同じ色では境界が見えにくくなります。手すりの位置を認識しやすいよう、壁との明るさや色の差を確保します。
3.ベッドライトの光源は、利用者の目に直接あたるように調整する。
誤り。
光源が直接目に入ると、まぶしさや不快感が生じ、かえって見えにくくなることがあります。手元や必要な場所を照らし、光源は目に直接入らない向きにします。
4.カビの発生を予防するために、湿度は高く保つ。
誤り。
高い湿度は結露やカビの発生を促します。乾燥しすぎにも注意しながら、換気や除湿によって適切な湿度に調整します。
5.靴音を小さくするために、硬い床材にする。
誤り。
硬い床材は歩行時の衝撃音が響きやすいことがあります。床材は、静かさだけでなく、滑りにくさ、適度な弾性、清掃性、移動のしやすさを含めて選びます。
覚えるポイント
換気は、空気の入口と出口をつくり、風の通り道を確保します。
手すりは壁と見分けやすくし、照明は直接のまぶしさを避けます。
高湿度はカビを増やしやすく、硬い床は靴音を小さくするとは限りません。