38Q37|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
パーキンソン病(Parkinson disease)の人の住まいに関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.廊下の床には、歩幅に合わせて目印をつける。
この問題のポイント
パーキンソン病にみられる小刻み歩行やすくみ足に対し、視覚的な手がかりを住環境に取り入れる方法を選ぶ問題です。
パーキンソン病では、歩き始め、方向転換、狭い場所の通過などで足が前に出にくくなることがあります。床の目印は、次に足を出す位置を視覚的に示す外的な手がかりになります。
解説
パーキンソン病では、動作が小さく遅くなる無動・寡動、歩幅が小さくなる小刻み歩行、足が床に貼りついたように出にくくなるすくみ足などがみられます。本人の歩幅に合わせて床に目印をつけると、その目印をまたぐことを手がかりにして、一歩を出しやすくなる場合があります。
目印の間隔や形は、本人の歩行状態に合わせます。すべての人に同じ方法が有効とは限らないため、実際に安全に歩けるかを確認し、理学療法士や作業療法士などと連携して調整します。
住環境では、通路を広く保ち、床の段差やめくれやすい敷物をなくし、照明や手すりを整えます。浴室や居間など日常的に使う場所を別の階に分けて階段移動を増やすことは、転倒の危険と負担を高めます。
ひっかけポイント
段差解消のためのスロープが常に不適切という意味ではありません。しかし、傾斜は立位や歩行の安定性に影響するため、勾配や本人の状態を個別に評価します。この問題では、パーキンソン病の歩行症状に直接対応する床の目印が最も適切です。
選択肢の確認
1.玄関の段差には、スロープを設置する。
誤り。
スロープは車いす利用や段差解消に有効な場合がありますが、パーキンソン病の人に一律に適するとは限りません。傾斜は姿勢保持や歩行を不安定にすることがあるため、勾配や本人の移動方法を評価して選びます。
2.廊下の床には、歩幅に合わせて目印をつける。
正しい。
本人の歩幅に合わせた視覚的な目印は、すくみ足や小刻み歩行の際に、次の一歩を出す手がかりとして利用できます。
3.リビングの床には、大きさの違うカーペットを重ねて敷く。
誤り。
カーペットを重ねると段差やめくれが生じ、つまずきやすくなります。床面はできるだけ平らで、歩行経路が明確になるようにします。
4.移動空間が狭くなるように、家具を配置する。
誤り。
狭い場所や障害物の多い場所は、すくみ足や方向転換の難しさを生じやすく、接触や転倒の危険を高めます。通路は十分な幅を確保します。
5.リビングは1階、浴室は2階にして、階段で行き来する。
誤り。
日常的な移動で階段を繰り返し使う配置は、転倒の危険と身体的負担を高めます。よく使う生活空間は、可能な範囲で同じ階にまとめます。
覚えるポイント
パーキンソン病のすくみ足には、床の線や目印などの視覚的な手がかりが有効な場合があります。
通路は広く、明るく、段差や障害物の少ない環境にします。
環境調整は病名だけで決めず、本人の症状、移動方法、住まいに合わせます。