38Q46|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
咀嚼機能{そしゃくきのう}が低下した利用者の食事介護に関する次の記述のうち、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
咀嚼機能が低下した人に対して、一口量、スプーンの使い方、食べる順番、食事のペースを安全に調整できるかを問う問題です。本人が処理できる量を口に入れ、咀嚼と嚥下を確認してから次へ進みます。
解説
咀嚼は、食物を細かくし、唾液と混ぜて、飲み込みやすい食塊にまとめる過程です。咀嚼機能が低下すると、大きな一口を十分に処理できず、口腔内残留や窒息、誤嚥の危険が高まります。そのため、一口量を少なめにし、ティースプーンに軽く一杯程度を目安にします。
これは一律の決まりではなく、口の大きさ、歯や義歯の状態、咀嚼・嚥下機能、食形態に合わせて調整します。スプーンを口の奥まで入れず、口唇が閉じやすい位置から本人に取り込んでもらい、咀嚼と嚥下、口腔内の残留を確認してから次の一口へ進みます。
安全な食事介助は「適切な一口量」「口の奥へ入れすぎない」「飲み込みを確認」「本人のペース」の組合せです。むせ、湿った声、呼吸の変化、口腔内残留がみられたときは食事を中断し、必要に応じて医療職へ報告します。
選択肢の確認
1.大きめのスプーンで吸い込むように食べてもらう。
誤りです。 大きなスプーンは一口量が多くなりやすく、吸い込む動作では食物が急に咽頭へ入り、誤嚥や窒息につながるおそれがあります。本人の口腔機能に合う小さめのスプーンを用います。
2.一口量は、ティースプーンに軽く一杯を目安にする。
正しいです。 少量であれば口の中で食物を動かし、十分に咀嚼して食塊をつくりやすくなります。実際には本人の状態を観察しながら量を調整します。
3.食べる順番は、介護福祉職の判断で行う。
誤りです。 食べる順番は介護福祉職が一方的に決めません。本人の希望を確認し、食事内容や水分、食べやすさ、専門職からの指示を踏まえて支援します。
4.スプーンは、舌の奥にのせるように入れる。
誤りです。 スプーンを奥まで入れると、食物が急に咽頭へ送られたり、嘔吐反射を誘発したりする危険があります。口の奥へ入れすぎず、本人が口唇を閉じて取り込める位置に差し出します。
5.咀嚼{そしゃく}が始まったら、すぐに次の食べ物を口に入れる。
誤りです。 咀嚼中に次の食物を入れると口腔内の量が増え、処理しきれなくなります。一口ごとに咀嚼と嚥下を確認し、口腔内に残っていないことを確かめてから次へ進みます。
覚えるポイント
- 一口量を少なくする。
- スプーンを口の奥へ入れない。
- 一口ごとに咀嚼と嚥下を確認する。
- 介護者の都合ではなく、本人の機能、希望、ペースに合わせる。
- むせや呼吸の変化があれば中断し、状態を確認する。