7AM11|第7回 公認心理師国家試験 過去問
「とても緊張して臨んだ就職面接会場の出口で、さほど仲の良くない知人を見つけた際に、自分から声をかけ、普段よりも冗舌に自己開示してしまった」という現象を説明できる感情理論として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、強い感情体験の後に反対方向の感情や行動が生じる現象を説明する理論が問われています。
キーワードは、「とても緊張した後」「出口で知人を見つけた」「普段より冗舌に自己開示した」です。
解説
相反過程説は、ある強い感情が生じると、それに対抗する反対方向の感情過程が働くという考え方です。
就職面接では、強い緊張、不安、警戒が高まっています。面接が終わって緊張場面から解放されると、その反動として安心感、解放感、接近的な気分が強く出ることがあります。
その結果、さほど親しくない知人に自分から声をかけたり、普段より冗舌に自己開示したりする行動が起こり得ます。これは、緊張という感情状態の後に、反対方向の感情過程が現れたものとして理解できます。
ひっかけポイント
感情理論の問題では、「感情の種類を分類する理論」なのか、「身体反応と感情の関係を説明する理論」なのか、「感情の時間的変化を説明する理論」なのかを区別します。本問は、強い感情の後の反動を説明するため、相反過程説が適切です。
選択肢の確認
1.C. E. Izard の分化情動説
判定:適切とはいえない。
分化情動説は、喜び、怒り、恐れなどの基本情動が比較的独立した生得的な感情システムとして存在するという考え方です。強い緊張の後に反対方向の感情が生じるという本問の現象を説明する理論としては中心ではありません。
2.R. L. Solomon とJ. D. Corbit の相反過程説
判定:最も適切。
相反過程説は、ある感情が生じると、それに対抗する反対方向の感情過程が働くと考えます。面接での強い緊張の後に、解放感や接近的行動が現れて冗舌に自己開示した現象を説明できます。
3.R. Plutchik の感情立体構造モデル
判定:適切とはいえない。
感情立体構造モデルは、基本感情を強度や類似性に基づいて立体的に整理するモデルです。感情の分類には有用ですが、緊張後の反動として冗舌になる現象を説明する理論としては相反過程説ほど適切ではありません。
4.S. Tomkins の顔面フィードバック仮説
判定:適切とはいえない。
顔面フィードバック仮説は、表情筋の活動が感情体験に影響するという考え方です。表情と感情の関係を説明する理論であり、本問のような緊張後の反対感情の出現を説明するものではありません。
5.W. James とC. Lange の末梢起源説
判定:適切とはいえない。
末梢起源説は、身体反応が先に起こり、その身体反応を知覚することで感情が生じるという考え方です。身体反応と感情の順序に焦点を当てる理論であり、緊張の後に反対方向の感情が出る現象の説明としては中心ではありません。
覚えるポイント
- 相反過程説は、強い感情の後に反対方向の感情過程が働くと考えます。
- 緊張や恐怖の後に、安心感、解放感、接近的行動が強まることがあります。
- 感情理論は、分類理論、身体反応理論、時間的変化の理論を分けて覚えます。