7PM151第7回 公認心理師国家試験 過去問

産業・労働領域-01 労働安全衛生・ストレスチェック

30 歳の女性A、会社員。Aは、社内の心理相談室に自発的に来談した。心理相談室に勤務する公認心理師Bが話を聴いたところ、Aは、「1 年前から上司Cに無視され、会社の役に立たないから退職したほうがいいんじゃないか、などと言われる。勤務中に急に涙が出て、夜も眠れない。心身ともに不安定になっていてつらい」と述べている。 Bの対応として、不適切なものを 1 つ選べ。

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正解: 5

正答

5

この問題のポイント

この問題では、社内心理相談室におけるハラスメントが疑われる相談への初期対応が問われています。

「不適切なもの」を選ぶ問題なので、正答は公認心理師Bの対応として不適切な選択肢です。

解説

Aは、上司Cから無視される、退職を促すような発言を受けるなどの経験を語っています。また、勤務中に涙が出る、眠れない、心身ともに不安定でつらいと述べており、心理的負担が高い状態です。

この場面で公認心理師Bがまず行うべきことは、Aの訴えを丁寧に聴き、心身の状態を確認し、本人の意向を尊重しながら、必要な相談窓口や産業医、人事部門などにつなぐことです。

一方で、心理相談室でAの話を聴いた段階で、BがCの言動を「パワーハラスメントである」と断定することは不適切です。ハラスメント該当性の判断には、事実確認、関係者からの聞き取り、就業上の関係、業務上必要かつ相当な範囲かどうかなど、組織としての適正な調査が必要です。

BはAの心理的支援を行いながら、ハラスメント相談窓口の利用方法を説明し、Aの意向を確認し、必要に応じて社内の適切な部署や産業医と連携することが求められます。

産業・労働領域のポイント
ハラスメントが疑われる相談では、相談者の安全と心理的安定を支えつつ、心理職が単独で事実認定や法的判断を断定しないことが重要です。

選択肢の確認

1.ハラスメント相談窓口の利用方法をAに説明して、相談を勧める。
判定:適切。
Aの訴えはハラスメントが疑われる内容です。社内のハラスメント相談窓口の利用方法を説明し、Aが適切な手続につながれるよう支援することは適切です。

2.Aに職場に対する今の心境や就労についての思いを話してもらう。
判定:適切。
Aは心身ともに不安定でつらいと述べています。職場に対する気持ち、働き続けたいか、休職や異動を希望するかなど、本人の思いを丁寧に聴くことは重要です。

3.Aの心身の不安定な状態への対応として、社内の産業医と連携する。
判定:適切。
Aには不眠や勤務中の涙など、心身の不調がみられます。必要に応じて産業医と連携し、就業上の配慮や医療的対応を検討することは適切です。

4.Aの意向を聴いて人事部門等と連携する必要があるかどうか検討する。
判定:適切。
人事部門等との連携には、本人の意向や情報共有の範囲への配慮が必要です。Aの意向を聴いたうえで、連携の必要性を検討することは適切です。

5.事実関係を聞き取り、Cの言動がパワーハラスメントであることをAに伝える。
判定:正答。適切でない。
BがAから話を聴いた段階で、Cの言動をパワーハラスメントであると断定することは不適切です。ハラスメント該当性の判断には、組織としての調査や適切な手続が必要です。Bは断定ではなく、相談窓口や産業医、人事部門等につなぐ支援を行います。

覚えるポイント

  • 社内相談では、心理職が単独でハラスメント認定を断定しないことが重要です。
  • 相談者の心理的支援、情報提供、本人の意向確認、必要な連携を行います。
  • 心身の不調がある場合は、産業医や医療機関との連携も検討します。

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