8AM21|第8回 公認心理師国家試験 過去問
R. S. Lazarus と S. Folkman が提唱した、ストレスコーピング理論に基づき、職場のストレスに対する情動焦点型コーピングの例として、最も適切なものを1つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、Lazarus と Folkman のストレスコーピング理論における、情動焦点型コーピングと問題焦点型コーピングの区別が問われています。
キーワードは、「ストレスの原因そのものを変える」のか、「ストレスによって生じた感情を調整する」のかです。
解説
Lazarus と Folkman のストレスコーピング理論では、ストレスへの対処を大きく問題焦点型コーピングと情動焦点型コーピングに分けて考えます。
問題焦点型コーピングは、ストレスの原因となっている状況や課題そのものを変えようとする対処です。業務量の調整、上司への相談、スキル習得、配置転換の希望などが該当します。
一方、情動焦点型コーピングは、ストレスによって生じた不安、怒り、落ち込みなどの感情を調整しようとする対処です。気分転換、リラクセーション、肯定的な意味づけ、ポジティブな経験の振り返りなどが含まれます。
本問では、「仕事でのポジティブな経験を振り返る」ことが、職場ストレスによる情動を調整する対処であるため、情動焦点型コーピングに該当します。
ひっかけポイント
仕事の量や内容、環境を変える対処は問題焦点型です。気持ちの受け止め方や感情反応を調整する対処は情動焦点型です。
選択肢の確認
1.タスクの優先順位を見直す。
判定:適切とはいえない。
タスクの優先順位を見直すことは、仕事の進め方や問題状況そのものを調整する対処です。これは問題焦点型コーピングに該当します。
2.配置転換の希望を申し出る。
判定:適切とはいえない。
配置転換の希望を申し出ることは、ストレス源となっている職場環境や職務内容を変えようとする対処です。問題焦点型コーピングに該当します。
3.新たな仕事のスキルを習得する。
判定:適切とはいえない。
仕事のスキルを習得することは、課題への対処能力を高め、問題状況を改善しようとする対応です。問題焦点型コーピングとして理解します。
4.業務の効率化について上司と相談する。
判定:適切とはいえない。
上司と相談して業務の効率化を図ることは、ストレスの原因となる業務状況を改善しようとする対処です。問題焦点型コーピングに該当します。
5.仕事でのポジティブな経験を振り返る。
判定:最も適切。
仕事での肯定的な経験を振り返ることは、ストレスによって生じた気分や感情を調整し、意味づけを変える対処です。情動焦点型コーピングとして最も適切です。
覚えるポイント
- 問題焦点型コーピングは、ストレス源や状況そのものに働きかけます。
- 情動焦点型コーピングは、ストレスによって生じた感情を調整します。
- 職場ストレスでは、状況改善と感情調整の両方を組み合わせて考えることが重要です。