9AM32|第9回 公認心理師国家試験 過去問
喫煙習慣を背景に中高年で発症し、運動時の息切れが主症状であり、うつ病の併存が多い疾患として、最も適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、身体疾患と心理的問題の関連として、慢性閉塞性肺疾患を理解しているかが問われています。
手がかりは、喫煙習慣、中高年での発症、運動時の息切れ、うつ病の併存です。
解説
慢性閉塞性肺疾患は、COPD とも呼ばれ、主に長期間の喫煙を背景として発症する慢性の呼吸器疾患です。
気道や肺胞に慢性的な炎症や障害が生じ、空気の流れが悪くなることで、息切れ、咳、痰、運動耐容能の低下などがみられます。特に、階段昇降や歩行などの運動時に息切れが目立つことがあります。
COPD では、身体活動が制限され、外出や社会参加が減少しやすくなります。その結果、不安や抑うつが併存することがあります。また、息苦しさそのものが不安を高め、さらに活動を避けるという悪循環が生じることもあります。
医療・保健領域での注意点
公認心理師は、身体疾患を心理的問題だけで説明しないことが重要です。呼吸困難、疲労、服薬、生活制限、喫煙、家族支援、医療職との連携を含めて理解します。
本問では、喫煙習慣と中高年、運動時の息切れ、うつ病の併存という組合せから、慢性閉塞性肺疾患が最も適切です。
選択肢の確認
1.肺結核
判定:誤り。
肺結核は、結核菌による感染症です。咳、痰、発熱、寝汗、体重減少などがみられることがあります。喫煙習慣を背景に中高年で発症し、運動時の息切れを主症状とする疾患としては、慢性閉塞性肺疾患がより適切です。
2.気管支喘息
判定:誤り。
気管支喘息は、気道の慢性炎症によって、発作性の喘鳴、咳、息苦しさが生じる疾患です。アレルギーや気道過敏性が関係することが多く、本問の喫煙習慣を背景とした中高年の運動時息切れという特徴には慢性閉塞性肺疾患が合います。
3.全般不安症
判定:誤り。
全般不安症は、さまざまな出来事に対する過剰な不安や心配が持続する精神疾患です。息苦しさを訴えることはありますが、喫煙習慣を背景に中高年で発症する慢性呼吸器疾患ではありません。
4.過換気症候群
判定:誤り。
過換気症候群は、不安や緊張などを背景に過呼吸が生じ、息苦しさ、手足のしびれ、めまいなどが出る状態です。発作的に生じることが多く、長期喫煙を背景とした慢性的な運動時息切れを主症状とする疾患ではありません。
5.慢性閉塞性肺疾患
判定:最も適切。
慢性閉塞性肺疾患は、長期の喫煙を主な背景として中高年以降に発症し、運動時の息切れ、咳、痰などがみられます。活動制限や身体的苦痛から、うつ病や不安が併存することもあり、本問の説明に合致します。
覚えるポイント
- 慢性閉塞性肺疾患は、COPD とも呼ばれます。
- 主な背景因子は長期間の喫煙です。
- 主症状は、運動時の息切れ、咳、痰です。
- COPD では、うつ病や不安が併存しやすいことがあります。
- 身体疾患と心理的苦痛は相互に影響するため、多職種連携が重要です。