9PM116|第9回 公認心理師国家試験 過去問
「心理的負荷による精神障害の認定基準」において、業務による心理的負荷の強度(強・中・弱)の分類の基になっているものを 1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、業務による心理的負荷の強度を評価する際の基準が問われています。
心理的負荷の強度は、本人がどれだけつらいと感じたかだけではなく、労働者の一般的な受け止め方を基に判断されます。
解説
「心理的負荷による精神障害の認定基準」は、業務による心理的負荷が精神障害の発病に関与したかを判断するための基準です。
業務による心理的負荷の強度は、出来事の内容や状況を踏まえ、同種の労働者が一般的にどの程度の心理的負荷を受けるかという観点から評価されます。
ここでいう「一般的な受け止め方」とは、本人の性格傾向や主観だけを基準にするという意味ではありません。業務上の出来事が、通常の労働者にとってどの程度の負荷になるかを基準に、強・中・弱として分類します。
産業・労働領域での注意点
労災認定の判断では、本人の訴えを丁寧に聴くことと、客観的な業務上の出来事や労働時間、ハラスメント、配置転換などを確認することの両方が重要です。
公認心理師は認定判断を単独で行う立場ではありませんが、産業メンタルヘルスでは、業務上の心理的負荷、本人の症状、職場環境、支援体制を分けて整理する力が求められます。
選択肢の確認
1.労働者本人の性格傾向
判定:誤り。
心理的負荷の強度は、本人の性格傾向だけで判断されるものではありません。個人の性格よりも、業務上の出来事が労働者一般にとってどの程度の負荷となるかが基準になります。
2.精神症状の重症度や診断名
判定:誤り。
精神症状の重症度や診断名は、精神障害の有無や状態を理解するうえで重要です。しかし、業務による心理的負荷の強度分類そのものは、精神症状の重さではなく、業務上の出来事に対する労働者の一般的な受け止め方を基にします。
3.労働者の一般的な受け止め方
判定:正しい。
業務による心理的負荷の強度は、業務上の出来事について、労働者が一般的にどのように受け止めるかを基に分類されます。本問の正答です。
4.労働者の年齢、性別、勤続年数
判定:誤り。
年齢、性別、勤続年数は背景情報として確認されることがありますが、心理的負荷の強度分類の基本になるものではありません。基準となるのは労働者の一般的な受け止め方です。
5.本人の主観的なストレスの訴えの強さ
判定:誤り。
本人の主観的な苦痛は支援上重要ですが、認定基準における心理的負荷の強度は、本人の訴えの強さだけで決まるものではありません。客観的な出来事と一般的な受け止め方を踏まえます。
覚えるポイント
- 業務による心理的負荷の強度は、労働者の一般的な受け止め方を基に判断されます。
- 本人の主観だけ、性格傾向だけで強度を決めるわけではありません。
- 産業メンタルヘルスでは、業務上の出来事、労働時間、職場環境、症状を分けて整理します。
- 公認心理師は、本人支援と職場環境の理解を両立させる視点が必要です。