35AM33|第35回 臨床工学技士国家試験 過去問
電気メスについて正しいのはどれか。 a.利用しているのはグロー放電である。 b.凝固の出力波形は連続正弦波である。 c.切開時の搬送波は 10 kHz である。 d.高周波非接地形は対極板回路を接地より絶縁している。 e.モノポーラ出力使用時には対極板が必要である。
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正解: 5
正答
5
公式正答は 5 です。正答内容は d、e です。
この問題のポイント
電気メスは数百kHz以上の高周波電流を局所に集中させ、ジュール熱で切開・凝固します。切開と凝固の波形、高周波フローティング回路、モノポーラ出力の電流帰路を分けて判定します。
解説
aは誤りです。電気メスの切開では電極先端の高電流密度と火花・アーク放電によって組織が急速に加熱され、水分の気化により切開されます。グロー放電を利用するとする記述は適切でありません。bは誤りです。凝固出力は高いクレストファクタの断続波を用い、通電の休止時間を入れて組織の深部まで連続的に蒸散するのを抑えます。連続正弦波は主に切開モードです。cは誤りです。10 kHzでは神経・筋刺激を十分に回避できず、電気メスは通常、数百kHz〜数MHzの搬送波を用います。dは正しいです。高周波非接地形は出力回路と対極板回路を大地から浮かせ、意図しない大地経由の分流を減らします。eも正しいです。モノポーラ出力ではメス先電極から患者を通った高周波電流を、広い面積の対極板から本体へ戻す必要があります。したがって正しい小項目はd・eで、選択肢5です。
各肢の最終判定は、a:誤り、b:誤り、c:誤り、d:正しい、e:正しいです。
選択肢の確認
選択肢1:a、b
正答ではありません。 aのグロー放電という説明は誤りで、bも凝固の断続波を連続正弦波としているため、両方とも不適切です。
選択肢2:a、e
正答ではありません。 eの対極板はモノポーラ電流の帰路として必要ですが、aのグロー放電を利用するという記述は誤りです。
選択肢3:b、c
正答ではありません。 bの凝固は断続波が基本で、cの10 kHzは電気メスの搬送波として低すぎるため、この二つはどちらも誤りです。
選択肢4:c、d
正答ではありません。 dのフローティング回路の記述は正しい一方、cの搬送周波10 kHzは過小なので、正しい項目同士の組合せではありません。
選択肢5:d、e
正答です。 dは高周波回路を大地から絶縁する非接地形の説明、eはモノポーラ出力の電流を回収する対極板の説明で、どちらも正しいです。
覚えるポイント
- 切開は低クレストファクタの連続波、凝固は高クレストファクタの断続波を基本とします。
- 高周波非接地形は患者回路を大地から浮かせ、意図しない分流を減らします。
- モノポーラは「メス先→患者→対極板」と電流帰路を追います。
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