38PM43|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
電気メス使用時に対極板コードが断線すると電気メスの出力が自動的に遮断される。このような安全機構はどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、医療機器における安全機構の考え方が問われています。
故障や異常が起こったときに、機器が危険な動作を続けず、安全側に移行する仕組みをフェイルセーフといいます。
解説
電気メスでは、高周波電流がアクティブ電極から患者体内を通り、対極板を介して装置へ戻ります。対極板コードが断線すると、電流の戻り道が不安定になり、熱傷や異常電流の危険が高まります。
そのため、対極板コードの断線などを検出した場合、電気メスの出力を自動的に遮断して危険を防ぐ必要があります。
このように、故障時や異常時に装置を安全な状態へ移行させる設計をフェイルセーフといいます。問題文の「断線すると出力が自動的に遮断される」は、まさにフェイルセーフの例です。
安全管理上のポイント
電気メスでは、対極板の貼付状態、対極板コード、出力設定、高周波分流、熱傷、可燃性物質、ペースメーカへの影響を確認します。異常時に出力を止める仕組みは患者安全に直結します。
選択肢の確認
1.誤り。
多重系は、同じ機能を複数系統で備えることで信頼性を高める考え方です。断線時に安全側へ停止する機構そのものではありません。
2.誤り。
警報システムは異常を知らせる仕組みです。警報だけでは、出力を自動遮断して安全状態にするとは限りません。
3.誤り。
デッドマンシステムは、操作者が操作を続けている間だけ動作し、操作を離すと停止する仕組みです。例として、手を離すと停止するスイッチが挙げられます。
4.誤り。
フールプルーフは、誤操作をしても危険な状態になりにくいようにする設計です。誤接続できない形状にするなどが代表です。
5.正しい。
フェイルセーフは、故障や異常が起きたときに安全側へ移行する仕組みです。対極板コード断線時に電気メス出力を遮断するのはフェイルセーフです。
覚えるポイント
- フェイルセーフ:故障時に安全側へ移行します。
- フールプルーフ:誤操作をしにくくします。
- デッドマンシステム:操作を離すと停止します。
- 警報システム:異常を知らせます。
- 電気メスでは、対極板断線時の出力遮断はフェイルセーフです。