37AM36|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
超音波凝固切開装置について正しいのはどれか。 a.50 MHz 前後の振動を用いる。 b.先端は 10~20 mm の距離で振動する。 c.生理食塩液を使用する。 d.凝固温度はレーザメスよりも低温である。 e.対極板は不要である。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、超音波凝固切開装置の作動原理と電気メス・レーザメスとの違いが問われています。
正しい小項目は、dとeです。
- d.凝固温度はレーザメスよりも低温です。
- e.対極板は不要です。
解説
超音波凝固切開装置は、超音波振動を利用して組織の切開と凝固を行う治療機器です。先端のブレードが高周波の機械的振動を行い、その摩擦熱や機械的作用によりタンパク質を変性させ、血管を凝固しながら切開します。
使用する振動はMHz帯ではなく、一般に数十kHz程度の機械的振動です。また、先端の振幅はmm単位ではなく、非常に小さい距離です。10~20 mmのように大きく動くわけではありません。
電気メスのように患者体内へ高周波電流を流して切開凝固する装置ではないため、対極板は不要です。レーザメスや電気メスに比べて比較的低温で組織凝固が行われるため、周囲組織への熱損傷が少ないという特徴があります。
安全管理上のポイント
対極板は不要ですが、先端は発熱します。使用直後のブレードが臓器、ドレープ、チューブ類に触れると熱損傷や破損の原因になるため注意します。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。aの50 MHz前後は高すぎます。超音波凝固切開装置では数十kHz程度の振動を用います。bも誤りで、先端は10~20 mmもの距離では振動しません。
2.誤り。
選択肢2はa、eの組合せです。eは正しいですが、aが誤りです。使用する振動は50 MHz前後ではありません。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。bは誤りです。また、超音波凝固切開装置は生理食塩液を用いて切開凝固する装置ではありません。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。dは正しいですが、cが誤りです。生理食塩液を使用することが本装置の基本原理ではありません。
5.正しい。
選択肢5はd、eの組合せです。超音波凝固切開装置はレーザメスより比較的低温で凝固でき、対極板を必要としません。
覚えるポイント
- 超音波凝固切開装置は機械的振動で切開・凝固します。
- 周波数は50 MHz前後ではなく、一般に数十kHz程度です。
- 先端振幅はmm単位の大きな動きではありません。
- 電気メスと異なり、対極板は不要です。
- 低温凝固が特徴ですが、先端の熱損傷には注意します。