36AM79|第36回 臨床工学技士国家試験 過去問
HD に比べた CAPD の特徴として正しいのはどれか。 a.小分子溶質の除去に優れる。 b.循環系への影響が少ない。 c.不均衡症状が起きにくい。 d.20 年以上の長期透析が可能である。 e.糖負荷量が少ない。
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正解: 3
正答
3
公式正答は 3 です。正答内容は b、c です。
この問題のポイント
CAPDは Continuous Ambulatory Peritoneal Dialysis(連続携行式腹膜透析) です。HDの間欠的で高い単位時間クリアランスに対し、CAPDは持続的・緩徐に溶質と水分を除去するため、循環変動と透析不均衡症候群が少ないことが特徴です。
解説
aは誤りです。尿素等の小分子に対する単位時間当たりクリアランスは一般にHDのほうが高く、CAPDは比較的低いクリアランスを長時間継続します。透析量は総合的に評価しますが、「HDより小分子除去に優れる」はCAPDの標準的特徴ではありません。bは正しいです。急速な除水・溶質変化を避けられるため、血圧低下等の循環器への影響が比較的少ないです。cも正しいです。血漿浸透圧の急変を起こしにくく、透析不均衡症候群は起こりにくいです。
dは誤りです。腹膜透析を長期継続できる年数に「通常8年が上限」という普遍的な固定上限はありません。一方で長期には腹膜の劣化・透過特性変化、限外濾過不全、反復性腹膜炎、被嚢性腹膜硬化症などで継続困難となる場合があり、期間は患者・腹膜機能・管理状況で異なります。したがって「20年以上可能」をCAPD一般の特徴とする断定が不適切です。eも誤りで、腹膜透析液のグルコースが腹膜から吸収されるため、糖負荷は少なくありません。
各肢の判定は、a:誤り、b:正しい、c:正しい、d:誤り、e:誤りです。
各肢の最終判定は、a:誤り、b:正しい、c:正しい、d:誤り、e:誤りです。
選択肢の確認
選択肢1:a、b
正答ではありません。 bの緩徐な除水で循環への影響が少ない点は正しいですが、aの小分子単位時間クリアランスは通常HDのほうが高く、CAPDが優れるとするため誤りです。
選択肢2:a、e
正答ではありません。 aはCAPDが小分子除去でHDより優れるとする点、eはグルコース含有透析液からの吸収があるのに糖負荷を少ないとする点がどちらも誤りです。
選択肢3:b、c
正答です。 CAPDは溶質除去・除水を連続的かつ緩徐に行うため、bの循環器への影響が少ないことと、cの透析不均衡症候群が起こりにくいことの両方が成立します。
選択肢4:c、d
正答ではありません。 cの透析不均衡症候群が起こりにくい点は正しいですが、dの20年以上をCAPDの一般的な長期継続可能期間とする断定は、腹膜機能の個人差や長期合併症を無視しています。
選択肢5:d、e
正答ではありません。 dは20年以上を普遍的特徴とする断定が不適切で、eも透析液グルコースの吸収による糖負荷があるので「少ない」とはいえず、両方が誤りです。
覚えるポイント
- CAPDは連続携行式腹膜透析で、緩徐・持続的なため循環変動と透析不均衡症候群が少ない。
- 単位時間の小分子クリアランスはHDが高く、CAPDは糖含有透析液からの吸収で糖負荷が生じる。
- CAPD継続期間に普遍的な8年上限はなく、腹膜機能・腹膜炎・限外濾過不全・EPS等を個別評価する。
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