37AM87第37回 臨床工学技士国家試験 過去問

医用基礎工学熱・放射線・光比熱・熱伝導・気化熱・電離作用・生体光特性

生体の磁気特性について誤っているのはどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、生体組織の磁気特性が問われています。

生体組織の多くは、水を多く含み、磁気的にはほぼ非磁性に近い性質を示します。そのため、比透磁率が5000程度のような強磁性体に近い値になるわけではありません。

解説

比透磁率とは、物質がどの程度磁束を通しやすいかを表す値です。

鉄のような強磁性体では、比透磁率が非常に大きくなることがあります。一方、生体組織は鉄そのもののような強磁性体ではなく、比透磁率はおおむね1に近いと考えます。

したがって、「生体の比透磁率は5000程度である」という記述は誤りです。

神経や筋では、活動電位に伴って電流が流れます。電流が流れれば周囲に磁界が発生するため、神経伝導で磁界が発生するという記述は正しいです。

MRIでは、水素原子核、つまりプロトンの磁気モーメントが重要です。水素原子核は磁気モーメントをもち、外部磁場中で整列し、RFパルスや緩和現象によって信号を生じます。

また、ヘモグロビンの磁性は酸素化状態で変わります。

  • 酸素化ヘモグロビン:反磁性体
  • 脱酸素化ヘモグロビン:常磁性体

この違いは、MRIのBOLD効果などにも関係します。

ひっかけポイント
「磁気シールドに鉄を使う」などの知識と混同しないようにします。生体組織そのものは、鉄のような高い比透磁率をもつわけではありません。

選択肢の確認

1.記述としては正しい。
神経伝導ではイオン電流が流れます。電流が流れると周囲に磁界が発生するため、神経活動に伴う磁界が生じます。

2.正答。記述としては誤り。
生体の比透磁率は5000程度ではありません。生体組織の多くは磁気的にほぼ非磁性に近く、比透磁率はおおむね1に近い値として扱います。

3.記述としては正しい。
水素の原子核は磁気モーメントをもちます。MRIでは、この性質を利用して画像を得ます。

4.記述としては正しい。
酸素化ヘモグロビンは反磁性体です。外部磁場に対して弱く反発する性質を示します。

5.記述としては正しい。
脱酸素化ヘモグロビンは常磁性体です。酸素化ヘモグロビンとの磁性の違いは、MRI信号にも影響します。

覚えるポイント

  • 生体組織の比透磁率は、鉄のように大きくはなく、ほぼ1に近いです。
  • 神経伝導では電流が流れるため磁界が発生します。
  • 水素原子核は磁気モーメントをもち、MRIで重要です。
  • 酸素化ヘモグロビンは反磁性体です。
  • 脱酸素化ヘモグロビンは常磁性体です。

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