37PM84|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
図のような長さ L、断面積 A、熱伝導率 k の物体において、面 a の温度が θ1、面 b の温度が θ2 である。t 秒間に移動する熱量 Q と反比例するのはどれか。 ただし、熱量は面 a から面 b へのみ移動する。

解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、熱伝導による熱移動を表す式が問われています。
図のように、長さ L、断面積 A、熱伝導率 k の物体の両端に温度差があるとき、時間 t の間に移動する熱量 Q は、フーリエの法則で表されます。
- Q = kA(θ1 - θ2)t / L
この式から、Q は
- A に比例
- t に比例
- k に比例
- (θ1 - θ2) に比例
- L に反比例
するとわかります。
したがって、Q と反比例するのは L です。
図で見るポイント
図では、左側の面 a の温度が θ1、右側の面 b の温度が θ2 で、熱は a から b へ流れています。
物体が長いほど熱は伝わりにくくなるので、熱量 Q は長さ L に反比例します。
解説
熱伝導で移動する熱量は、次の式で表されます。
- Q = kA(θ1 - θ2)t / L
それぞれの意味は次のとおりです。
- Q:t 秒間に移動する熱量
- k:熱伝導率
- A:断面積
- θ1 - θ2:温度差
- t:時間
- L:熱が伝わる長さ
この式を見ると、
1. 断面積 A が大きいほど
熱が通れる面積が広くなるため、熱量 Q は大きくなります。
2. 時間 t が長いほど
熱が移動する時間が長くなるため、Q は大きくなります。
3. 熱伝導率 k が大きいほど
熱を伝えやすい材料になるため、Q は大きくなります。
4. 温度差 (θ1 - θ2) が大きいほど
熱を移動させる駆動力が大きくなるため、Q は大きくなります。
5. 長さ L が大きいほど
熱が伝わる距離が長くなり、熱が伝わりにくくなるため、Q は小さくなります。
つまり、Q は L に反比例します。
したがって、正答は 3.L です。
ひっかけポイント
長さ L は「大きいほど熱量も大きい」と思いやすいですが、熱伝導では逆です。
長い物体ほど熱は伝わりにくいため、Q は L で割られる形になります。
選択肢の確認
1.誤り。
A は断面積です。断面積が大きいほど熱が通りやすくなるため、Q は A に比例します。
2.誤り。
t は時間です。時間が長いほど移動する熱量は増えるため、Q は t に比例します。
3.正しい。
L は熱が伝わる距離です。長いほど熱は伝わりにくくなるため、Q は L に反比例します。
4.誤り。
k は熱伝導率です。熱伝導率が大きいほど熱を伝えやすくなるため、Q は k に比例します。
5.誤り。
θ1 - θ2 は温度差です。温度差が大きいほど熱移動は大きくなるため、Q は温度差に比例します。
覚えるポイント
- 熱伝導の式は Q = kA(θ1 - θ2)t / L
- Q は 断面積 A に比例します。
- Q は 時間 t に比例します。
- Q は 熱伝導率 k に比例します。
- Q は 温度差 (θ1 - θ2) に比例します。
- Q は 長さ L に反比例します。
- 「熱が伝わる距離が長いほど伝わりにくい」と覚えると整理しやすいです。