38AM82|第38回 臨床工学技士国家試験 過去問
ある流路の内径 d[m]、流路内を流れる流体の平均流速 V[m/s]、密度 ρ[kg/m³]、粘性係数 μ[Pa・s]、動粘性係数 ν[m²/s]とするとき、レイノルズ数を表す式はどれか。 a.Vd/ν b.ν/(ρVd) c.ρV/ν d.Vd/(ρμ) e.ρVd/μ
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、流体力学で重要なレイノルズ数の式が問われています。
レイノルズ数は、流れが層流になりやすいか、乱流になりやすいかを判断する無次元数です。
代表的な式は次の2つです。
- Re = ρVd / μ
- Re = Vd / ν
ここで、動粘性係数 ν は、
- ν = μ / ρ
で表されます。
解説
レイノルズ数 Re は、慣性力と粘性力の比を表す無次元数です。
管内流では、代表長さとして管の内径 d を用います。
基本式は、
- Re = ρVd / μ
です。
ここで、
- ρ:密度
- V:平均流速
- d:流路の内径
- μ:粘性係数
また、動粘性係数 ν は、
- ν = μ / ρ
なので、
- μ = ρν
これを Re = ρVd / μ に代入すると、
- Re = ρVd / ρν
- Re = Vd / ν
となります。
したがって、レイノルズ数を表す式は、a.Vd/ν と e.ρVd/μ です。
ひっかけポイント
粘性係数 μ と動粘性係数 ν を混同しないことが重要です。
ν = μ / ρなので、ρを含む式と含まない式の両方が成り立ちます。
流体力学での注意点
血液回路や透析回路では、流量、管径、粘性、密度によって流れの状態が変わります。乱流は圧損増加、溶血、気泡の混入リスクなどにも関係するため、レイノルズ数の意味を理解しておくことが重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1は a、b の組合せです。aは正しいですが、bが誤りです。ν/(ρVd) はレイノルズ数の式ではありません。
2.正しい。
選択肢2は a、e の組合せです。Re = Vd/ν と Re = ρVd/μ は、どちらもレイノルズ数を表します。
3.誤り。
選択肢3は b、c の組合せです。どちらもレイノルズ数の式ではありません。ρV/ν では、代表長さ d が抜けています。
4.誤り。
選択肢4は c、d の組合せです。どちらも誤りです。Vd/(ρμ) は、密度 ρ の位置が不適切です。
5.誤り。
選択肢5は d、e の組合せです。eは正しいですが、dが誤りです。正しくは Vd/(ρμ) ではなく、ρVd/μ です。
覚えるポイント
- レイノルズ数は、流れの状態を評価する無次元数です。
- 管内流では、代表長さとして内径 dを用います。
- 基本式は、Re = ρVd / μです。
- 動粘性係数を使うと、Re = Vd / νです。
- 動粘性係数は、ν = μ / ρで表されます。