39AM76第39回 臨床工学技士国家試験 過去問

血液浄化療法血液透析・HDFダイアライザ・透析条件・抗凝固・補充液

図は血液透析の標準的な回路構成である。抗凝固薬注入部位はどれか。

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正解: 2

正答

2

この問題のポイント

この問題では、血液透析回路における抗凝固薬の注入部位が問われています。

血液透析では、血液が体外回路、チャンバ、ダイアライザなどの人工材料表面に接触します。

そのままでは血液凝固が起こりやすいため、通常はヘパリンなどの抗凝固薬を注入します。

標準的な血液透析回路では、抗凝固薬は血液ポンプ後、ダイアライザ前の脱血側回路に注入します。

図では、この部位がです。

解説

血液透析では、患者から脱血した血液が血液ポンプで送られ、ダイアライザを通過した後、返血側回路を通って患者へ戻ります。

抗凝固薬は、体外回路内で血液が凝固しないようにする目的で使用します。

特に凝固が問題になりやすい部位は、次のような血液が人工材料と接触する部分です。

  • 血液回路
  • チャンバ
  • ダイアライザ
  • 返血側回路

そのため、抗凝固薬はできるだけダイアライザに入る前に注入し、ダイアライザや返血側回路を通過する血液に抗凝固作用が及ぶようにします。

また、血液ポンプ後は陽圧側となり、抗凝固薬を安定して注入しやすい部位です。

図で見るポイント
図では、右側の患者から上側回路へ血液が脱血され、血液ポンプを通って左側のダイアライザへ向かいます。

は血液ポンプの後で、ダイアライザに入る前の位置です。

この位置に抗凝固薬を注入すると、ダイアライザを含む下流側の回路で血液凝固を防ぎやすくなります。

抗凝固薬をダイアライザ後や返血側の後半で注入すると、ダイアライザ内の血液には十分に作用しません。

そのため、抗凝固薬注入部位としては不適切です。

ひっかけポイント
抗凝固薬は「患者に近い場所」や「返血側」に入れるのではなく、血液ポンプ後、ダイアライザ前に注入するのが標準的です。

ダイアライザを通る前に抗凝固薬が血液に混ざることが重要です。

臨床工学技士としての注意点
抗凝固薬の投与では、注入ラインの接続、シリンジポンプ設定、残量、閉塞、逆流、投与量、出血傾向、ACTや凝固状態を確認します。

抗凝固薬が正しく注入されないと、ダイアライザ凝血や回路凝血につながります。

選択肢の確認

1.誤り。
アは、血液ポンプの入口側に近い脱血側回路です。標準的な抗凝固薬注入部位としては、血液ポンプ後のイが適切です。

2.正しい。
イは、血液ポンプ後、ダイアライザ前の位置です。ここで抗凝固薬を注入すると、ダイアライザや下流側回路を流れる血液に抗凝固作用を及ぼしやすいため、標準的な注入部位として適切です。

3.誤り。
ウは、ダイアライザ入口付近の回路です。抗凝固薬注入部位として問われる標準的位置は、図では血液ポンプ後のイです。ウでは、上流側の回路やチャンバに十分な抗凝固作用が及びにくくなります。

4.誤り。
エは、ダイアライザを通過した後の血液回路です。この位置で抗凝固薬を注入しても、すでにダイアライザを通過した後であり、ダイアライザ内凝血の予防には不十分です。

5.誤り。
オは、返血側チャンバ付近の位置です。返血側の後半であり、抗凝固薬を注入するには遅すぎます。ダイアライザや上流側回路の凝血予防には適しません。

覚えるポイント

  • 血液透析では、体外回路内で凝血を防ぐために抗凝固薬を使用する。
  • 標準的な抗凝固薬注入部位は、血液ポンプ後、ダイアライザ前である。
  • 図では、抗凝固薬注入部位はである。
  • ダイアライザ後や返血側後半で注入しても、ダイアライザ内凝血の予防には不十分である。
  • 抗凝固薬注入では、投与量、注入ライン、シリンジポンプ設定、凝血、出血傾向を確認する。

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