68AM037|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
尿素回路について正しいのはどれか。
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正解: 3
正答
3(アンモニアを無毒化する)
この問題のポイント
尿素回路がどこで、何を材料に、何のために働き、エネルギーを消費するかを理解する問題です。
解説
アミノ酸の分解で生じるアンモニアは、特に中枢神経に有害です。肝細胞は尿素回路を用いて、アンモニアの窒素を水溶性で毒性の低い尿素へ変え、尿素を血中から腎臓へ運んで尿中へ排泄します。回路の最初の2反応はミトコンドリア内、残りは細胞質で進みます。ミトコンドリアではアンモニア、二酸化炭素由来の炭酸水素イオン、アデノシン三リン酸〈ATP〉からカルバモイルリン酸が作られ、オルニチンと反応してシトルリンになります。細胞質ではアスパラギン酸からもう1個の窒素を受け取り、アルギニノコハク酸、アルギニンを経て尿素とオルニチンを生じます。尿素1分子の合成にはATP 3分子を使い、高エネルギーリン酸結合としては4個を消費するため、ATP産生経路ではありません。律速段階はカルバモイルリン酸合成酵素I〈CPS I〉で、N-アセチルグルタミン酸により活性化されます。
選択肢の確認
1.誤り。完全な尿素回路が働く主要臓器は肝臓です。腎臓は生成された尿素を主に排泄します。
2.誤り。尿素回路はATPを産生せず、尿素1分子当たりATP 3分子、4個の高エネルギーリン酸結合を消費します。
3.正しい。有毒なアンモニアを毒性の低い尿素へ変換することが尿素回路の中心的役割です。
4.誤り。直接必要なのはアンモニア、炭酸水素イオン、アスパラギン酸などで、ピルビン酸は尿素回路の直接基質ではありません。
5.誤り。アルギナーゼは最終段階でアルギニンを尿素とオルニチンへ分解しますが、律速酵素はCPS Iです。
覚えるポイント
- 尿素回路は肝臓でアンモニアを尿素へ無毒化します。
- 最初はミトコンドリア、後半は細胞質で進みます。
- CPS Iが律速酵素で、ATPを消費します。
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