68PM007|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問

致死率が最も高いのはどれか。

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正解: 3

正答

3(熱帯熱マラリア)

この問題のポイント

マラリア原虫種ごとの赤血球選択性と微小血管障害から、最も重症化・死亡しやすい型を選ぶ問題です。

解説

熱帯熱マラリアはPlasmodium falciparumによる感染で、ヒトマラリアの中で最も重症化しやすく致死率が高い型です。P. falciparumは幼若・成熟を問わず幅広い赤血球へ侵入できるため、高い原虫血症になり得ます。さらに感染赤血球表面に接着分子が発現し、血管内皮への接着、感染赤血球同士や非感染赤血球との凝集が起こります。感染赤血球が脾臓で除去されず脳・腎・肺などの微小血管へ隔離されることで、組織低酸素、乳酸アシドーシス、脳マラリア、急性腎障害、肺水腫、重症貧血などへ進展します。血液塗抹では末梢血に多数の輪状体や1個の赤血球内の複数寄生、辺縁寄生などが手掛かりです。卵形・三日熱マラリアには肝細胞内の休眠体による再発、四日熱マラリアには長期持続など別の特徴がありますが、死亡リスクの高さでは熱帯熱型が重要です。

選択肢の確認

1.誤り。サルマラリア、とくにP. knowlesiは重症化することがありますが、本問のマラリア各型の比較で最も高い致死率を示すのは熱帯熱型です。
2.誤り。卵形マラリアは再発を起こし得ますが、通常は熱帯熱マラリアほど高原虫血症・多臓器障害を来しません。
3.正しい。熱帯熱マラリアは高原虫血症と感染赤血球の微小血管内隔離により、脳症や多臓器不全を起こし最も致死率が高いです。
4.誤り。三日熱マラリアは肝内休眠体から再発しますが、一般に熱帯熱型より致死率は低いです。
5.誤り。四日熱マラリアは慢性感染や腎障害と関連することがありますが、熱帯熱型ほど急速な致死的経過を取りません。

覚えるポイント

  • 熱帯熱マラリアはあらゆる成熟段階の赤血球へ侵入できます。
  • 感染赤血球の血管内皮接着と微小血管内隔離が重症化の鍵です。
  • 脳マラリア・多臓器障害・重症貧血に注意します。

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