70AM065|第70回 臨床検査技師国家試験 過去問
シリンジで採血を行い、止血処置の間にしばらく立てて静置した。その状況の写 真(別冊No. 12)を別に示す。そのままシリンジを転倒混和せず、複数の血算用の試 験管に分注した。 最後の試験管に比べて最初の試験管で測定値が大きくなる可能性の最も高いのは どれか。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
採血後に静置したシリンジ内で血球が沈降し、分注順によって濃度差が生じることを理解します。
解説
シリンジを立てて静置すると、比重の大きい赤血球が先端側へ沈降し、上部には血漿が多くなります。画像では血液の下側が濃く、赤血球が沈降していることが分かります。
転倒混和せず先端から順に分注すると、最初の試験管には赤血球に富む部分が入り、最後の試験管には血漿に富む部分が入りやすくなります。そのため最初の試験管で赤血球数が最も大きくなる可能性があります。
検査前誤差のポイント
抗凝固血でも、混和しなければ血球は均一ではありません。複数管へ分ける前の混和が必要です。
選択肢の確認
1.単球数
この条件では最も適切ではありません。
単球は白血球分画の一部であり、沈降による分注差は赤血球ほど大きくありません。
2.血小板数
この条件では最も適切ではありません。
血小板は血漿中に分散しやすく、最初の試験管で最も大きくなる代表項目ではありません。
3.好中球数
この条件では最も適切ではありません。
好中球も赤血球ほど大量・高比重ではなく、本問の最も大きな差を示す項目ではありません。
4.赤血球数
正答。最も適切です。
赤血球は比重が大きく先端側へ沈降するため、最初に分注した試験管で高値となる可能性が最も高いです。
5.リンパ球数
この条件では最も適切ではありません。
リンパ球も赤血球ほど沈降の影響を強く受ける項目ではありません。
覚えるポイント
- 分注前にはシリンジ内の血液を適切に混和します。
- 静置すると赤血球が沈降し、分注順で濃度差が生じます。
- 不均一検体は血算の重大な検査前誤差です。