69AM009|第69回 臨床検査技師国家試験 過去問
培養検査で検出された細菌が起炎菌である可能性の最も高い検体はどれか。
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正解: 3
正答
3.髄液
この問題のポイント
検体を本来無菌の部位と常在菌のいる部位に分け、分離菌が起炎菌である確率を判断する問題です。
解説
培養で細菌が発育しても、それが感染症の原因菌とは限りません。常在菌、無症候性保菌、採取時の汚染を区別する必要があります。髄液は正常では無菌であり、腰椎穿刺で適切に採取した髄液から細菌が検出された場合は、細菌性髄膜炎などの起炎菌である可能性が非常に高くなります。髄膜炎は緊急性が高いため、検体量、外観、細胞数・分画、蛋白、糖、Gram染色、培養結果を迅速に連携します。ただし穿刺時に皮膚常在菌が混入する可能性はゼロではないので、菌種、直接鏡検、臨床像、複数検査の一致を確認します。便には腸内細菌叢、喀痰には口腔・咽頭常在菌、鼻咽頭粘液には常在菌や無症候性保菌菌が含まれるため、単なる発育だけでは起炎性を判断できません。自然排尿で採取した尿は尿道口周囲の菌が混入しやすく、中間尿採取、定量培養、尿中白血球、症状を合わせて評価します。「本来無菌の部位か」「採取経路で常在菌が混入し得るか」「菌量と炎症所見が一致するか」の順に考えると、培養結果の臨床的意義を判断できます。
選択肢の確認
1.便:誤り。多数の腸内常在菌を含むため、選択培地、毒素・遺伝子検査、臨床症状などで病原性を判断します。
2.喀痰:誤り。口腔・咽頭常在菌の混入を受けやすく、肉眼的品質や扁平上皮細胞数などの評価が必要です。
3.髄液:正しい。本来無菌の検体であり、適切に採取した髄液からの細菌検出は起炎菌である可能性が最も高いです。
4.自然尿:誤り。排尿時に尿道口周囲菌が混入し得るため、菌量、膿尿、症状と合わせて評価します。
5.鼻咽頭粘液:誤り。常在菌や無症候性保菌菌が存在し、検出だけで感染症の原因とは断定できません。
覚えるポイント
- 髄液・血液など本来無菌の検体からの分離菌は臨床的意義が高い。
- 常在菌の多い検体では菌種だけでなく、検体品質・菌量・炎症所見を評価する。
- 髄液培養陽性は緊急性が高く、鏡検結果も含め迅速に報告する。
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