68PM020|第68回 臨床検査技師国家試験 過去問
動脈血ガス分析の所見を示す。 pH 7.36 PaO2 58 Torr PaCO2 56 Torr HCO3安 31 mEq/L 誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3(アシデミアである)
この問題のポイント
pH、PaCO2、HCO3−、PaO2を順に読み、腎性代償された呼吸性アシドーシスと実際のアシデミアを区別する問題です。
解説
まずpH 7.36は基準範囲7.35〜7.45内で、血液が酸性側へ傾くアシデミアではありません。次に動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉56 Torrは高値です。CO2は水と反応して炭酸を生じるため、PaCO2上昇はpHを下げる呼吸性アシドーシスの一次変化です。原因は換気に対してCO2産生が上回る肺胞低換気です。重炭酸イオン〈HCO3−〉31 mEq/Lも高値ですが、これは腎臓がH+排泄とHCO3−再吸収・新生を増やしてpHを正常域へ戻した代償反応です。PaCO2が正常約40 Torrより16 Torr高いのにHCO3−が約7 mEq/L上昇しているため、急性より慢性の呼吸性アシドーシスに合う代償量です。動脈血酸素分圧〈PaO2〉58 Torrは室内気で60 Torr未満であり呼吸不全に該当し、PaCO2も高いのでⅡ型呼吸不全の所見です。
選択肢の確認
1.正しい。PaO2 58 Torrは60 Torr未満であり、低酸素血症を伴う呼吸不全に該当します。
2.正しい。HCO3− 31 mEq/Lへの上昇は、呼吸性アシドーシスに対して腎臓が行った代償を示します。
3.誤り。pH 7.36は基準範囲内であり、pH 7.35未満をいうアシデミアではありません。本問で選ぶ誤った記述です。
4.正しい。PaCO2 56 Torrへの上昇はCO2排出不足、すなわち肺胞低換気を示します。
5.正しい。pHを酸性方向へ動かす一次性変化がPaCO2上昇なので、病態は呼吸性アシドーシスです。
覚えるポイント
- アシドーシスはpHを下げる病態、アシデミアは実測pH<7.35です。
- PaCO2上昇は肺胞低換気による呼吸性アシドーシスを示します。
- HCO3−上昇は腎性代償、PaO2<60 Torrは呼吸不全です。
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